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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、本日、株式会社商船三井(以下「MOL」)が100%出資するキプロス共和国法人WHITE EAGLE ENERGY LIMITED(以下「WHITE EAGLE」)との間で、融資金額252百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三井住友銀行およびクレディ・アグリコル銀行との協調融資により実施するものです。
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本件は、WHITE EAGLEが新造の浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(Floating Storage and Regasification Unit、以下「FSRU」)1隻を保有し、ポーランド共和国(以下「ポーランド」)の国営ガス輸送システム会社Operator Gazociągów Przesyłowych GAZ-SYSTEM S.A.に対して傭船サービス(リースおよび運転・保守点検等のオペレーション)を提供するために必要な資金を融資するものです。
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ポーランドは豊富な国産石炭を背景に石炭火力発電の占める割合が高く、エネルギートランジション計画「Energy Policy of Poland until 2040(PEP2040)」の中で、2030年までに電源構成に占める石炭火力発電の割合を56%に低減し、ガス火力発電をトランジションエネルギーとして活用しつつ、2040年までに再生可能エネルギー・原子力発電の導入を進める計画を掲げています。本融資を通じてポーランドにおける初のFSRU導入を支援し、LNGの再ガス化能力を拡張することは、同国のエネルギートランジションに貢献するものです。
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また、MOLはアジアで唯一のFSRU保有・操業会社として、FSRU事業を今後のMOLグループの持続的成長を支える事業と位置付けており、本融資を通じ、MOLによるFSRUの操業・保守に係るノウハウの維持・向上を支援することは、同社の海洋開発分野における国際競争力の向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、さまざまな金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。