- 地域: 北米
- 資源
- 環境
- 投資金融
-
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、6月30日、三井物産株式会社(以下「三井物産」)との間で、融資金額約626百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三井住友銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は約1,044百万米ドルです。
-
本件は、三井物産がアメリカ合衆国法人Blue Point Number One, LLC(以下「Blue Point」)を通じてルイジアナ州において低炭素アンモニアの製造・販売事業を実施するにあたり、同社によるBlue Pointへの出資に必要な資金を融資するものです。
-
水素・アンモニアを含む水素化合物(以下「水素等」)は、燃焼時にCO2を排出しないことから、日本政府が掲げる水素基本戦略、第7次エネルギー基本計画、およびGX2040ビジョンにおいて、カーボンニュートラルに向けた鍵となるエネルギーと位置付けられています。また、水素基本戦略においては、大規模かつ強靱な水素等サプライチェーン構築に向け、JBIC等の公的金融機関による支援を通じて、大規模な資金の動員を図ることとしています。
-
本融資は、三井物産の海外事業支援を通じて、脱炭素社会の実現を見据えた水素等サプライチェーンの構築に貢献するとともに、水素等の供給・利用が推進される中、黎明期での投資を行う日本企業を支援するものであり、日本政府が掲げる政策に沿うものです。本事業は、CO2の回収・貯留(CCS)技術を活用し、製造過程におけるCO2排出量を95%以上削減する計画となっており、生産される低炭素アンモニアの一部を三井物産が引き取り、電力・化学等の分野に供給することで、関連産業の低炭素化にも寄与します。
-
JBICは今後も、日本企業による海外事業展開を金融面から支援することを通じて、日本のエネルギー資源の安定供給確保および脱炭素社会の実現に向けたエネルギー変革への対応に貢献していきます。