- 地域: アジア
- 一般製造業・サービス業
- 事業開発等金融
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、30日、インド共和国(以下「インド」)の地場金融機関であるICICI銀行(ICICI Bank Limited(略称:ICICI))との間で、融資金額60百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三井住友銀行および株式会社福岡銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は100百万米ドルです。また、JBICは民間金融機関の融資の一部に対し保証を提供します。
- 本件は、日系農機メーカーのサプライチェーンを構築する現地サプライヤーおよびディーラーが行う製造・販売事業のほか、農機の現地販売金融事業に必要な資金を、ICICI銀行を通じて融資するものです。
- インド政府は、Make in India政策のもとインド国内における農機製造を振興しています。また、小規模農家等に対する農業の機械化促進を通じたインドにおける農業の近代化を目的に、2014~2015年にSub-Mission on Agriculture Mechanization政策を発表し、喫緊の課題である食糧需要への対応として同政策を推進しています。今後、販売台数ベースで世界最大規模を誇るインドの農機市場は、インドの人口増加に伴う食糧需要の急増を背景に、さらなる市場拡大が見込まれています。こうした中、日系農機メーカーは、市場の成長が見込まれることや、グローバルサウス諸国等向け輸出ハブとしての有用性を踏まえ、インドを重要拠点と位置づけています。
- 本融資は、インドにおける日系農機メーカーの製造・販売活動全体に必要な資金の供給を、同国の大手地場銀行を通じて一体的に行うことにより、日本の産業の国際競争力の維持・向上およびサプライチェーン強靱化に貢献するものです。また、日系農機メーカーのサプライチェーン強靱化を通じてインドにおける製造業を強化するとともに、農業近代化にも貢献するものであり、食糧問題解決を目指すインド政府の政策に沿ったものです。
- JBICは今後も、日本の公的金融機関として、さまざまな金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業のインドにおけるビジネス環境整備を金融面から支援していきます。





