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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、25日、オーストラリア連邦(以下「豪州」)クィーンズランド州政府との間で、包括的戦略パートナーシップの構築を目的とする覚書を締結しました。
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クィーンズランド州には、製鉄用原料炭*1、天然ガス、ベースメタル、クリティカル・ミネラルズを始めとする天然資源が豊富に存在しています。JBICはこれまでも日本企業が関与する製鉄用原料炭プロジェクト等の支援を通じ、クィーンズランド州政府とも良好な関係を構築してきました。今後、クィーンズランド州政府は、より広い分野における日本企業との協業を目指しています。協業分野は従来の資源分野にとどまらず、クリティカル・ミネラルズ、アルミナ、バイオマス、食品・農業、再生可能エネルギー、持続可能な燃料、電力網、エネルギー貯蔵、インフラ等に拡大していきたい考えです。
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本覚書は、日本企業によるクィーンズランド州への投資を一層促進するため、JBICとクィーンズランド州政府が協力関係を強化するフレームワークを構築するものであり、JBICが2011年12月に締結したクィーンズランド州政府との覚書を発展的に改定するものです。
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日本および豪州は、共に2050年のカーボンニュートラル達成の目標を掲げています。2025年10月26日に開催された日豪首脳会談や両首脳の参加を得て同日開催された第3回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合では、「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向け、AZEC構想を通じた、アジアの脱炭素化やエネルギー安全保障確保における協力強化が確認されました。こうした中、JBICがクィーンズランド州政府との間で協力関係を強化していくことは、日本企業による同地域での事業機会の創出やビジネスの促進に貢献するだけでなく、日本政府が推進する日豪両国の「特別な戦略的パートナーシップ」のより一層の強化につながることも期待されます。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした海外の政府・政府機関との緊密な連携により、日本企業の事業機会創出およびビジネス促進を金融面から支援するとともに、関係国との緊密な経済関係の一層の深化・発展に貢献していきます。

注釈
- *1
一般的に粘結性のある石炭で、製鉄(コークス)の原料として用いられます。





