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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、1月15日、住友商事株式会社、四国電力株式会社、韓国南部発電、韓国海外インフラ都市開発支援公社、カタール発電造水会社およびカタール国(以下「カタール」)法人QatarEnergy Oil and Gas (2)が出資するカタール法人RAS ABU FONTAS POWER COMPANY Q.P.S.C.との間で、カタールFacility E天然ガス火力発電・淡水化事業を対象として、融資金額約990百万米ドル(JBIC分)を限度とするプロジェクトファイナンス*1による貸付契約を締結しました。本融資は、民間金融機関*2に加え、韓国輸出入銀行、韓国産業銀行、KEXIM Global Singaporeとの協調融資により実施するもので、協調融資総額は約2,971百万米ドルです。
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本プロジェクトは、カタールの首都ドーハの南方に位置するRas Abu Fontas地区において、天然ガス焚複合火力発電所(発電能力約2,400MW)と、淡水化プラント(淡水化能力約110MIGD)を建設・所有・運営し、完工後25年にわたりカタール電力・水公社(Qatar General Electricity and Water Corporation)に売電・売水するものです。
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日本政府は、「インフラシステム海外展開戦略2030」(2024年12月経協インフラ戦略会議決定)において、電力・エネルギーインフラや水供給等の分野で日本の強みを活かしたインフラシステムの海外展開の推進を掲げています。また、カタール政府は、2040年までに温室効果ガスの排出量を2019年比で4,200万トン削減することを目標として掲げ、再生可能エネルギー発電の普及率を高めつつ、高効率かつ低コストの天然ガス火力発電所を並行して活用することで段階的なエネルギートランジションを図る方針です。加えて、カタールでは、今後、経済成長に伴い水需要のさらなる増加が見込まれる中、同政府はエネルギー効率が優れた逆浸透膜法海水淡水化技術を採用したプラントの導入を推進しています。
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本融資により、高効率の天然ガス火力発電設備および逆浸透膜法海水淡水化技術を採用する本プロジェクトを支援することは、このような日本・カタール政府の方針に沿うものであり、日本企業が事業参画し長期にわたり運営・管理に携わる海外インフラ事業を金融面から支援することで、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。また、本プロジェクトへの支援は、世界有数の天然ガス産出国であり、日本にとって重要なLNG輸入先の一つであるカタールとの重層的な経済関係のさらなる強化を通じたエネルギー・経済安全保障の確保にも貢献することが期待されます。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、さまざまな金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業による海外インフラ事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
プロジェクトファイナンスとは、プロジェクトに対する融資の返済原資を、そのプロジェクトの生み出すキャッシュフローに限定する融資スキームです。
- *2
株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、三井住友信託銀行株式会社、Woori Bank、Ahli Bank、Bank of China、DZ BankおよびKEB Hana Bank。





