2026年10月3日、日本国際経済学会第85回全国大会(於同志社大学)において、東京外国語大学の出町一恵准教授が指定討論者となり、JBICの松原遼太郎参事役・シニアエコノミストが研究報告を行いました。
研究報告の内容
本報告では、地政学リスクがソブリン債市場における信用力の価格付けにどのような影響を及ぼすかについて分析しています。
具体的には、ソブリン格付が1ノッチ低下した際に市場で要求される追加的なスプレッド(marginal spread per rating notch)に着目し、地政学リスクが高まる局面では、信用力の低い国に対する市場の価格付けが相対的に厳しくなる傾向があることを示しました。また、地政学リスクを実際に発生した紛争・軍事行動等と、その前段階における脅威や緊張に分けて分析したところ、後者との関係がより明確に確認されました。
こうした結果は、特に信用格付が低く、国際債券市場への依存度が高い国にとって、地政学的な緊張の高まりが資金調達コストや市場アクセスの面で重要なリスクとなり得ることを示唆しています。
JBICは、日本および国際経済社会の健全な発展に貢献するべく、国際金融の最前線で各種調査・分析に取り組んでおり、各国経済・金融に関する知見を日々蓄積しています。これらを生かすため、今後も、幅広いチャネルを通じた情報発信に、積極的に取り組んでまいります。






