- 地域: アジア
- インフラ
- 出資
2008年9月5日
- 国際協力銀行(総裁:田波耕治)は、本日、丸紅株式会社、関西電力株式会社、九州電力株式会社、フランス共和国法人GDFスエズとコンソーシアムを組み、シンガポール共和国の政府機関であるテマセック・ホールディングス(以下「テマセック」)との間で、テマセックが保有する同国電力会社セノコ・パワー・リミッテッド社(以下「SPL社」)株式の購入契約に調印しました。各社のSPL社への出資割合は、丸紅及びGDFスエズが 30%、関西電力及び九州電力が15%、当行が10%となります。
- SPL社は、シンガポール共和国の約32%に相当する3,300MWの発電容量を保有するシンガポール最大の電力会社です。丸紅、関西電力、九州電力は、国内外の電力事業で培ってきた技術や運転ノウハウなどの経営資源を活用して、GDFスエズと共に同国での電力事業に取り組み、同国における安定的な電力供給に貢献します。また、本コンソーシアムは、出資後に、SPL社の既存の石油焚発電設備(合計855MW)を廃棄し、天然ガス焚コンバインドサイクル(860MW)を導入するリパワリング事業の実施を計画しており、同国におけるエネルギーの効率化にも貢献します。
- 当行は、本年4月に「JBICアジア・環境ファシリティ(FACE)」*1を創設し、国際金融等業務における出資及び保証機能を積極的に活用し、気候変動緩和対策に資する案件及びアジア向け案件に対する支援を強化することを表明しました。本件は、FACEの下での取組みとして、アジアにおける日本企業によるエネルギー効率化事業を、出資機能を活用して支援するものです。当行は、今後も出資機能の活用により日本企業の海外事業展開を支援するとともに、当行としての環境・社会配慮面での経験や知見を踏まえた貢献をしていく方針です。
- *1 本ファシリティは、2008年1月福田総理がダボス会議において表明した、日本政府による気候変動対策における開発途上国支援のための新たな資金メカニズム(クールアース・パートナーシップ)の一環として、本年4月に創設されたものです。