- 地域: アジア
- 一般機械・設備
- 輸出金融
2014年10月27日
-
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、24日、トルクメニスタン政府*1との間で、融資金額約224億円、約392百万米ドル及び約102百万ユーロ(JBIC分)を夫々限度とするバイヤーズ・クレジット(輸出金融)の貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行、株式会社三井住友銀行及びドイツ銀行東京支店との協調融資によるもので、民間金融機関の融資部分には独立行政法人日本貿易保険(NEXI)による保険が付保されます。協調融資総額は、夫々約374億円、約653百万米ドル及び約170百万ユーロです。
-
本融資は、トルクメニスタン国営ガス公社トルクメンガスが、同国アハール州アシカバード市近郊において天然ガスを原料にガソリンを生産するためのGas to Gasolineプラントを新設するにあたって、川崎重工業株式会社等からプラント設備一式を購入するための資金に充てられるものです。
-
本件プラントから生産されたガソリンは車両等の燃料として主に国内で販売され、一部近隣諸国へ輸出される予定であり、国内の燃料需要を満たし、かつ、同国の政策課題である天然ガスの高付加価値化に貢献することが期待されます。
-
2013年9月ベルディムハメドフ大統領の来日時に、日本・トルクメニスタン首脳会談で表明された「新たなパートナーシップに関する共同声明」において、日本政府はトルクメニスタンの経済発展への協力、同国向けの石油・化学プラントの輸出支援等を表明しており、JBICが本融資により日本企業によるプラントの輸出を支援することはこのような日本政府の方針にも合致しています。また、エネルギーセクターの多様化を促進しつつ高い経済成長率を維持しているトルクメニスタンでは、今後も石油・ガス産業分野におけるプラント新設の需要が見込まれているところ、本融資によるJBICの支援は、トルクメニスタンの石油・ガス産業分野における日本企業のビジネス機会の創出を通じた日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。
-
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業のプラント機器等の輸出や海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 トルクメニスタン国立対外経済関係銀行(The State Bank for Foreign Economic Affairs of Turkmenistan, 略称:TVEB)が借入窓口となり、融資関連実務を行います。