- 地域: 中東
- 一般製造業・サービス業
- 投資金融
2015年4月1日
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、3月31日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1の一環として、サウジアラビア王国(以下「サウジアラビア」)法人The Saudi Methacrylates Company(以下「SAMAC」)との間で、融資金額計490百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を2件締結しました。本融資は、民間金融機関との協調融資によるものです。本件ではJBICがポリティカルリスクを負担しており、日本企業の戦略的な海外事業展開に伴う現地リスクを軽減する役割を果たしています。
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本件は、サウジアラビア法人Saudi Basic Industries Corporation(SABIC)及び三菱レイヨン株式会社(以下「三菱レイヨン」)が共同出資するSAMAC が実施する、サウジアラビア東部のAl-Jubail工業地域におけるメタクリル酸メチル(MMA)モノマー(年間生産量25万トン)及びアクリル樹脂成形材料(PMMA)(年間生産量4万トン)の製造・販売事業に必要な資金を融資するものです。
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世界のMMAモノマー及びPMMA需要は中国をはじめとして堅調に伸びており、引き続き世界経済の成長率以上の伸びが期待されています。本融資は、強いコスト競争力を有するサウジアラビアのガス原料、ユーティリティ及びインフラを三菱レイヨンが最大限活用し、競争力のあるMMA・PMMA製造・販売事業を行うことを金融面から支援することを通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 2014年7月1日付お知らせをご参照下さい。