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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、27日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1 の一環として、株式会社みずほ銀行及び三井住友信託銀行株式会社の各民間金融機関との間で、住友精密工業株式会社(以下「住友精密工業」)による、英国法人SPTS Technologies UK Limited(以下「SPTS社」)が米国にて営むThermal Products事業(以下「TP事業」)の譲受に必要な資金の一部を融資する貸付契約を締結しました。
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本件は、JBICが各民間金融機関との間でそれぞれ締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、各民間金融機関を通じて融資を行うものです(買収総額約22百万米ドルに対し、JBIC融資承諾額計約8百万米ドル限度)。
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SPTS社のTP事業は、米国シリコンバレーにて、半導体製造の前工程用に用いられる熱処理炉の開発・製造・販売ならびに修理メンテナンス等のサービス提供を行っています。一方、住友精密工業は、子会社であるSPPテクノロジーズ株式会社を中心にMEMS*2 ・半導体製造装置の製造・販売・開発等を行っています。住友精密工業は、本事業譲受により、MEMS・半導体製造装置に関する海外拠点を確保すると共に、従来有していなかった熱処理等に関する技術を獲得し、既存製品・技術とのシナジー効果を発揮することにより、事業の規模拡大を企図しています。
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本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。
注釈
- *1 2014年7月1日付お知らせをご参照下さい。
- *2 MEMSとは、機械・電子・光・化学などの多様な機能を集積化した微細デバイス全般をいいます。