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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:前田 匡史)は、14日、第5回日・サウジ・ビジョン2030閣僚会合の機会を捉え、サウジアラビア王国(以下「サウジアラビア」)電力会社(Saudi Electricity Company、以下「SEC」)との間で、電力セクターにおける戦略的協力の強化を目的とした業務協力協定を締結しました。
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SECは、サウジアラビア国内の発電・送電・配電を一貫して担う垂直統合型の電力会社です。同社は、サウジアラビア政府が間接的に81%を出資しており、政府との緊密な関係を通じて、同国の電力セクター政策に深く関わっています。JBICはこれまでSECの発電プロジェクトに対する融資*1を通じ、同社との協力関係を構築しています。
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本協定は、SECが抱える電力セクターの課題に対して、日本企業の投資及び製品・技術導入による解決策を提示し、サウジアラビア政府が推進する電力セクターのエネルギー転換及び持続的な環境・社会の促進に向けて協力することを目的としています。こうした協力を通じて、サウジアラビア及び第三国において日本企業の事業機会が創出されることが期待されます。
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また、サウジアラビアは、日本にとって最大の安定した石油の供給国ですが、国家成長戦略である「サウジ・ビジョン2030」に基づき、石油依存型経済からの脱却、産業多角化を進めており、その一環として再生可能エネルギーの拡大、エネルギー効率化等に資するプロジェクトを推進しています。本協定は、こうしたサウジアラビア政府の産業政策にも沿ったものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした海外の国営電力会社とも緊密に連携し、サウジアラビア等における日本企業の事業機会創出やビジネス促進に努めると共に、両国間の経済関係の一層の深化・発展を金融面から支援していきます。

注釈
- *1
2013年12月18日付プレスリリースをご参照ください。