- 地域: アジア
- 資源
- 環境
-
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、26日、東京で開催された第2回アジアグリーン成長パートナーシップ閣僚会合(AGGPM)の機会を捉えて、マレーシアのPetroliam Nasional Berhad(PETRONAS)(以下「ペトロナス」、CEO:Tengku Muhammad Taufik)との間で、両機関のパートナーシップ強化のための覚書を締結しました。
-
ペトロナスは、マレーシアを拠点とするグローバルなエネルギー・ソリューション企業であり、100カ国以上で事業を展開しています。同社は、2050年までのカーボンニュートラルの達成に向け、低炭素・脱炭素燃料事業の強化を表明しています。本覚書は、水素・アンモニアのバリューチェーン事業、再生可能エネルギー、CCS*1、グリーンモビリティなどの分野においてJBICとペトロナスの協力関係の強化を図ることにより、マレーシア国内外でのペトロナスと日本企業による協業を促進することを目的とするものです。
-
マレーシア政府は、2022年9月19日に、エネルギー部門の包括的な戦略として2022年から2040年までの国家エネルギー政策(NEP)を発表し、2050年までのカーボンニュートラル達成という国家目標とともに、エネルギー・トランジションへのコミットメントを改めて示しました。具体的には、クリーンエネルギーを新たな成長分野と位置付け、GDPの成長、雇用創出、外国投資の誘致等を図ることで、持続的な経済成長及び財政健全化を目指すとしています。
-
JBICは、2021年6月に公表した第4期中期経営計画において、脱炭素社会の実現に向けたエネルギー変革への対応を取組目標に掲げています。また、2021年10月にESGポリシーを公表し、パリ協定の国際的な実施に向け、2030 年までの自らの温室効果ガス(GHG)排出量ネットゼロの達成、2050 年までの投融資ポートフォリオのGHG 排出量ネットゼロの達成を追求するとともに、ホスト国政府等との継続的なエンゲージメントを通じ、新興国・途上国における脱炭素社会の実現に向けたエネルギー・トランジションを加速させ、世界全体でのカーボンニュートラル実現に貢献するとしています。本覚書の締結は、こうした中期経営計画やESGポリシーに沿った取り組みです。
-
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、覚書の締結等を通じてマレーシア及びペトロナスとの関係を強化することにより、マレーシアの脱炭素分野等における日本企業の事業機会の創出やビジネス促進を金融面から支援していきます。