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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、28日、日本電信電話株式会社(以下「NTT」)のインド共和国(以下「インド」)法人NTT Global Data Centers & Cloud Infrastructure India Private Limited(以下「NTT GDCI」)との間で、融資金額130億インド・ルピー(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱UFJ銀行および株式会社みずほ銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は217億インド・ルピーです。
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本件は、NTT GDCIがインド・マハーラーシュトラ州およびタミル・ナードゥ州において実施するデータセンターの建設・運営事業に必要な資金を融資するものです*1。
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NTTは2023年5月に公表した中期経営戦略において、世界第3位のデータセンター基盤の拡張等を推進するため、データセンター事業に5年間で約1.5兆円以上を投資する方針を発表しています。また、インドは、データセンターに係る政策「Data Center Policy 2020」において同国をグローバルデータセンターハブとする構想を掲げています。生成AI、eコマースやソーシャルメディア等の拡大によりデータ通信量のさらなる増大が見込まれる中、同国データセンター市場は拡大が予想されており、NTTグループにとって重要な市場です。
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本融資は、こうしたNTTの海外事業展開を金融面から支援することを通じて、信頼性・安全性の担保された通信インフラの確保を通じた日本企業の事業環境整備およびそのサプライチェーン強靱化を実現するとともに、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。また、JBICは2024年10月25日に米国国際開発金融公社(U.S. International Development Finance Corporation(略称:DFC))および韓国輸出入銀行(The Export-Import Bank of Korea(略称:KEXIM))との間でインドのデジタルインフラの発展に向けた協力を目的としたDigital Infrastructure Growth Initiative for India(以下「DiGi」)に関する協定書*2を締結しており、本融資はDiGiの枠組みにおいてJBICが支援する案件となります。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした現地通貨建て資金ニーズへの対応を含め、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
同社向け融資としては、2024年3月に続くものです。
- *2
2024年10月28日付プレスリリースをご参照ください。