- 地域: アジア
- インフラ
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、24日、シンガポール共和国(以下「シンガポール」)法人Keppel Infrastructure Holdings Pte. Ltd.(以下「Keppel Infra」)との間で、アジア域内でのクリーンエネルギー・サプライチェーン構築に向けた協力推進を目的とする戦略的業務協力に関する覚書を締結しました。
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Keppel Infraは、エネルギーや通信、資産運用等幅広い分野でアジアを中心とする世界各国において事業を展開するシンガポールのコングロマリットであるKeppelグループのインフラ部門を担う中核企業です。本覚書は、再生可能エネルギー、地域間相互接続を含む送電線、水素・アンモニア、データセンターおよび国際通信ケーブル等を対象とし、グリーン・トランスフォーメーションおよびデジタル・トランスフォーメーションの強化に向けて、JBICとKeppel Infraが関係強化を図ることを目的とするものです。日本企業が持続可能な脱炭素社会の実現に向けたビジネスに注力する中、かかる分野におけるアジア地域の主要プレイヤーであるKeppel Infraとの関係強化は、日本企業のビジネスの拡大につながることが期待されます。
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JBICは、2024年6月に公表した第5期中期経営計画において、カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献を取組目標に掲げています。また、2021年10月にESGポリシーを公表し、2030年までの自らの温室効果ガス(GHG)排出量ネットゼロの達成、2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの達成を追求するとともに、新興国・途上国における脱炭素社会の実現に向けたエネルギートランジションを加速させ、世界全体でのカーボンニュートラル実現に貢献できるよう取り組んでいます。本覚書の締結は、こうしたJBICの中期経営計画やESGポリシーに沿った取り組みです。
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また、日本政府は2022年1月、日本企業が強みを持つ技術・知見を活かし、エネルギートランジションに向けたアジア各国の取り組みを支援し、協力する枠組みとして「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」構想を提唱しました。シンガポールはAZECの重要なパートナー国であり、JBICによる本覚書の締結は、こうした日本政府の方針にも沿うものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、脱炭素分野における重要なパートナーとの協力関係の強化等を通じて、日本企業のビジネス機会の創出や、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献していきます。