- 地域: 中南米
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、28日、チリ共和国(以下「チリ」)法人チリ銅公社(Corporación Nacional del Cobre de Chile、以下「CODELCO」)との間で融資金額466百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は民間金融機関との協調融資により実施するもので、協調融資総額は666百万米ドルです。
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本件は、日本企業がCODELCOから銅精鉱を安定的に輸入するために必要な資金を融資するものです。
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銅は、近年の脱炭素化の潮流に伴い、電気自動車や再生可能エネルギー設備・機器のほか、AI・データセンターなどにも使われ、更なる需要の増加が見込まれています。日本は銅地金の原料である銅精鉱の全量を海外からの輸入に依存しており、長期安定的な銅資源の確保が不可欠です。日本の「第7次エネルギー基本計画」(2025年2月閣議決定)においても、デジタル・トランスフォーメーション(DX)およびグリーン・トランスフォーメーション(GX)の進展を支える銅を含むベースメタルの自給率について、2030年までに80%以上を目指す等、銅資源の安定確保を目指す方針が掲げられています。本件は、日本企業の長期安定的な銅精鉱確保を通じて銅製品のサプライチェーン全体の強靱化を支援するものであり、日本政府の政策に沿うものです。
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CODELCOは銅、リチウム等の鉱物資源について世界有数のサプライヤーとして長年にわたり日本企業と良好な関係を構築しており、今後も鉱山開発等の分野において日本企業と協業する機会が拡大・多様化していくことが期待されます。また、JBICはCODELCOとの間で2023年11月に締結した覚書*1のもと、今後も協力・連携関係を一層強化し、日本企業による鉱物資源の確保および日本企業による投資機会の創出に貢献することを目指しています。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本および日本企業にとって重要な鉱物資源の確保を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
2023年11月15日付プレスリリースをご参照ください。