- 地域: 中南米
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、28日、ブラジル連邦共和国(以下「ブラジル」)法人ALBRAS - Alumínio Brasileiro S.A.(以下「ALBRAS」)との間で、融資金額85,750千米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱UFJ銀行(以下「MUFG」)等との協調融資により実施するものです。MUFGの融資部分には株式会社日本貿易保険(以下「NEXI」)による保険が付されます。なお、本貸付契約の締結に先立ち、2025年3月には石破前内閣総理大臣およびルーラ・ブラジル大統領ご臨席の下、ALBRAS、JBIC、MUFG、日本アマゾンアルミニウム株式会社(以下「NAAC」)およびNEXIは、低炭素アルミニウム分野のサプライチェーン強靱化に向けた覚書*1を発表しており、本件は当該覚書を踏まえたものとなります。
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本件は、ALBRASによる老朽化対策等のための設備投資資金に充てられるものです。
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ALBRASは、ノルウェー王国法人Norsk Hydro ASAが51%、NAACが49%出資するアルミニウム製錬事業者であり、1985年以降40年にわたり、ブラジル北部のパラ州にて再生可能エネルギー由来の電力を利用して低炭素アルミニウムを製造しています。日本がアルミニウム地金の全量を輸入に依存する中、NAACは、ALBRASが製造する低炭素アルミニウムの一部を日本に輸入しています。ALBRASは我が国にとって重要な低炭素アルミニウム供給元の一つであり、ALBRASの製品は低炭素アルミニウムとしてマーケットからの需要が大きく高い競争力を有しています。
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本融資は、老朽化対策等のための設備投資を通じて、ALBRASのアルミニウム地金産出量の維持に資するものであり、日本にとって重要な資源であるアルミニウム地金の長期的な安定確保に貢献するものです。加えて、カーボンニュートラルの実現に向けたGXの取り組みがますます進展する中、今後低炭素アルミニウムは日本国内において需要増大が見込まれることから、本融資はNAACを通じた長期安定供給に資するものであり、日本の脱炭素に向けた取り組みと整合的な形でサプライチェーンの強靱化に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、さまざまな金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本および日本企業にとって重要な鉱物資源の確保を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
詳細は2025年3月26日付プレスリリースをご参照ください。





