地球環境保全業務の下でのベトナム外商銀行に対するクレジットラインの設定
ベトナムにおける再生可能エネルギー事業を支援

• 地域: アジア
• インフラ
• 環境
• 事業開発等金融
• 保証

1. 株式会社国際協力銀行（JBIC、総裁：林 信光）は、本日、ベトナム社会主義共和国（以下「ベトナム」）の国営商業銀行であるベトナム外商銀行（Joint Stock Commercial Bank for Foreign Trade of Vietnam（以下「Vietcombank」））との間で、融資総額300百万米ドル（うちJBIC融資分165百万米ドル）を限度とするクレジットラインを設定しました^*1。本融資は、株式会社みずほ銀行、株式会社常陽銀行及び株式会社滋賀銀行との協調融資により実施するものです。また、JBICは民間金融機関の融資部分に対し、保証を提供します。
     
2. 本件は、地球環境保全業務（通称「GREEN」）^*2の一環として、ベトナムにおける再生可能エネルギー事業に必要な資金を、Vietcombankを通じて融資するものです。
     
3. ベトナム政府は、2021年11月の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議（COP26）において2050年までのカーボンニュートラル達成という国家目標を表明しているほか、現在策定中の第8次電源開発計画（PDP8）^*3では、2030年時点での電源設備容量156,385MWのうち、72,238MWを再生可能エネルギーとすることを計画しています。国営商業銀行として政策実行の役割も担うVietcombankは、ベトナム政府が掲げる脱炭素政策も踏まえ、再生可能エネルギー分野等への支援を積極的に拡大しています。JBICは本融資を通じて、ベトナム政府及びVietcombankが進める地球環境保全のための取り組みを支援します。
     
4. 本融資は、日本政府が主導するアジアの国々の実情に即した脱炭素化と経済成長を理念として掲げる「アジア・ゼロエミッション共同体」構想や、2022年12月に日本政府や米国政府を始めとするパートナー国とベトナム政府との間で合意された「公正なエネルギー移行パートナーシップ（JETP^*4）」の趣旨に合致するものです。また、2023年1月にインフラ投資に関する日米豪3機関間パートナーシップ（TIP）が発表したベトナムの脱炭素化に向けた協力枠組み「Vietnam Climate Finance Framework（VCFF）」^*5におけるJBICが支援する初めての案件となります。
     
5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、地場金融機関との連携も含め、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していきます。
     

注釈

1. *1 
   Vietcombank向けには2019年6月に地球環境保全業務の下で第１次クレジットラインを設定しており、本件はそれに続くものです。
2. *2 
   2018年7月2日付お知らせをご参照ください。
3. *3 
   2022年8月時点草案。
4. *4 
   Just Energy Transition Partnershipの略。
5. *5 
   2023年1月12日付プレスリリースをご参照ください。