- 地域: ヨーロッパ
- インフラ
- 環境
- 事業開発等金融
-
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、9月30日、黒海貿易開発銀行(the Black Sea Trade and Development Bank (略称:BSTDB))との間で、総額150百万米ドル(うち、国際金融秩序:最大150百万米ドル、地球環境保全:最大75百万米ドル)を限度とするクレジットラインを設定しました。
-
本クレジットラインは、国際金融秩序の混乱への対処及び地球環境保全*1を目的として、ウクライナ及びその周辺国における農業、食糧、交通・物流、デジタルインフラ及び医療セクター等を含む、ウクライナの復興に資する事業、並びにBSTDB加盟国内における再生可能エネルギー等を中心とした気候変動緩和に資するサブプロジェクトに必要な資金を、BSTDBを通じて支援するものです。本融資は国際金融秩序の混乱へ対処するとともに、BSTDB加盟国における再生可能エネルギーの導入促進及び温室効果ガス(GHG)の排出削減等に資するものです。
-
BSTDBは、黒海周辺の加盟国間の協力推進及び域内の経済発展を目的として設立された国際金融機関です。同行は、発電・交通等の分野におけるウクライナを含む黒海周辺国向けの融資実績を有しており、他の公的機関と連携してウクライナの経済復興を支援していくことを表明しています。また、BSTDBは、同行の気候変動対応戦略において、加盟国の気候変動関連政策に沿う形で、気候変動緩和・適応に資する支援の拡大を掲げています。
-
JBICは、2024年2月に、日・ウクライナ経済復興推進会議の機会を捉え、BSTDBとの間でウクライナの復興に資するビジネス活動の促進や気候変動緩和に資する案件組成等の推進に向け覚書*2を締結しました。同会議の共同コミュニケではウクライナのシュミハリ首相よりJBICとBSTDBとの覚書の締結が歓迎されており、本融資は同覚書に基づくものです。
-
JBICは、今後も、日本の公的金融機関として、ウクライナの復興に向けた支援及び地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していきます。
注釈
- *1
地球環境保全業務、通称「GREEN」に関する2018年7月2日付お知らせをご参照ください。
- *2
2024年2月19日付プレスリリースをご参照ください。