地球環境保全業務の下でのVietnam Prosperity Joint-Stock Commercial Bankに対するクレジットラインの設定
ベトナムにおける再生可能エネルギー事業の拡大に必要となる送電網整備を支援

• 地域: アジア
• インフラ
• 環境
• 事業開発等金融

1. 株式会社国際協力銀行（JBIC、総裁：林 信光）は、9日、ベトナム社会主義共和国（以下「ベトナム」）の民間商業銀行であるVietnam Prosperity Joint-Stock Commercial Bank（以下「VPBank」）との間で、融資総額150百万米ドル（うちJBIC融資分90百万米ドル）を限度とする地球環境保全業務（通称「GREEN」）^*1の下でのクレジットライン設定のための一般協定を締結しました。
     
2. 本クレジットラインは、ベトナムにおける再生可能エネルギー事業及び送電網整備事業等に必要な資金を、VPBankを通じて融資するためのものです。
     
3. ベトナム政府は、2021年11月の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議（COP26）において2050年までのカーボンニュートラル達成という国家目標を掲げています。その目標達成に向けた取り組みの一つとして、2023年5月に発表された「第8次電源開発計画（PDP8）」では、再生可能エネルギーの普及に向け、電源開発の適地と電力需要地を結ぶ送電網の拡充及び改修が計画されています。JBICは本融資を通じて、ベトナム政府及びVPBankが進める地球環境保全のための取り組みを支援します。
     
4. 本融資は、日本政府が主導するアジアの国々の実情に即した脱炭素化と経済成長を理念として掲げる「アジア・ゼロエミッション共同体（AZEC）」構想や、2022年12月に日本政府や米国政府を始めとするパートナー国とベトナム政府との間で合意された「公正なエネルギー移行パートナーシップ（JETP^*2）」の趣旨にも合致するものです。また、2023年1月にインフラ投資に関する日米豪3機関間パートナーシップ（TIP）が発表したベトナムの脱炭素化に向けた協力枠組み「Vietnam Climate Finance Framework（VCFF）」^*3においてJBICが支援する案件となります。
     
5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、地場金融機関との連携も含め、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していきます。
     

注釈

1. *1 
   2018年7月2日付お知らせをご参照ください。
2. *2 
   Just Energy Transition Partnershipの略。
3. *3 
   2023年1月12日付プレスリリースをご参照ください。