- 地域: 北米
- その他
- 出資
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、23日、アメリカ合衆国(以下「米国」)法人Geodesic Investments, L.L.C.(以下「Geodesic」)が運営に関与する英領ケイマン諸島籍のGeodesic Alliance Fund, L.P.(以下「本ファンド」)に関する出資契約を締結しました*1。
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本ファンドは、米国を本拠地とするベンチャーキャピタル(以下「VC」)であるGeodesicが組成・運用する、米国等のディープテック分野*2のアーリーステージスタートアップ企業を投資対象とするファンドです。第1クロージングにおいて、本ファンドにはJBICのほか、日本電気株式会社等が出資します。
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米国では、世界随一のスタートアップエコシステムの下、近年は宇宙やロボティクスといったディープテック分野においても民間でのイノベーションが進展しています。同国では、政府機関がディープテック分野に対して積極的に投資し、民生技術を取り込むといった官民連携の深化も進んでおり、これとともに、ディープテック分野における投資、技術開発および事業化で世界を牽引しています。
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ディープテック分野の関連事業を有する日本企業にとって、米国等の同分野のスタートアップ企業と協働して事業機会を獲得するにあたり、同分野における専門性・ネットワークを持つVCとの連携が重要となっています。本ファンドは、米国等のディープテック分野のアーリーステージスタートアップ企業向け投資を行うとともに、本ファンドの戦略投資家である日本企業と米国等のディープテック分野のスタートアップ企業との戦略的協業を促進する戦略支援サービスを提供するものです。同分野に特化しつつ日本企業に戦略支援サービスを提供するVCファンドは稀有であることから、本出資は日本企業の国際競争力の維持・向上に貢献することが期待されます。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、出資機能を含む様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
Geodesic が組成・運用するファンドへの出資としては、2018年3月22日付プレスリリース、2021年6月15日付プレスリリースの出資に続くものです。
- *2
特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術であり、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術。AI、宇宙、ロボティクス、自律化技術等。