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資源ファイナンス部門

稲葉 裕資源ファイナンス部門長

資源ファイナンス部門は、これまで、戦後復興・高度成長期の時代より、石油・天然ガスなどのエネルギー資源や鉱物資源など、日本にとって重要な資源の海外における開発および取得の促進とこれらの資源を素材化する鉄鋼・非鉄金属・紙産業の国際競争力の維持および向上をファイナンスを通じ担ってきました。脱炭素社会の実現を目指す動きがますます加速化しているところ、日本政府の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」およびJBICの第4期中期経営計画(2021~2023年度)を踏まえ、当部門としては、ポストコロナを見据えつつ、従来からの資源確保に向けた取り組みに加えて、(1)水素・燃料アンモニアをはじめとする新たなエネルギー源の確保・サプライチェーンの構築、(2)新興国のエネルギー・トランジションへの支援、(3)クリティカル・ミネラルズのサプライチェーン再構築・強靱化の3分野における案件の発掘・形成支援により一層注力し、民間資金を補完する形での長期の資金提供とより踏み込んだリスクテイクを通じて、エネルギー転換および脱炭素社会の実現に貢献していきます。

資源ファイナンス部門長 稲葉 裕(常務執行役員)

事業環境と重点課題

「パリ協定」において、すべての参加国による温室効果ガス削減目標の提出が義務付けられる中、日本政府は2020年10月に2050年でのカーボンニュートラル実現に向けた目標を公表、2020年12月には「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定(2021年6月改定)しました。その中では、菅首相(当時)が掲げた2050年カーボンニュートラルの実現に向けて成長が期待される14分野の中に、水素と燃料アンモニアが位置付けられ、資源国との連携を含めた、国際的なサプライチェーンの構築に向けた取り組みを強化していくこととされています。北米や欧州等の各国政府が水素サプライチェーン構築に向けた支援を進めている中、こうした分野での日本企業の国際的な取り組みへの積極的な支援の必要性がますます高まっています。

一方、エネルギー需要の伸びが見込まれるアジア等の新興市場においては、各国の置かれた事情を踏まえ、カーボンニュートラルに向けた現実的なエネルギー・トランジションも不可欠です。日本政府は、2021年6月、アジアのトランジションに向けた包括的な支援策として「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ」を提言しました。各国がカーボンニュートラルに向けたロードマップを策定することを日本が支援するとともに、JBICには、その実現に向けたファイナンス支援が期待されています。

脱炭素社会の実現や次世代産業の育成に不可欠となるクリティカルミネラルズの安定的な確保についても、一層重要性が増しています。あらゆる産業の基盤となる鉄、電気自動車(EV)や次世代送電網などに使われる銅、車両や機械部品の軽量化・熱効率向上に資するアルミといったベースメタルに加え、EVバッテリー等に使用されるリチウム・コバルト・ニッケルといったレアメタルの需要も増大しており、これらクリティカルミネラルズのサプライチェーン再構築の必要性も高まっています。こうした中、安定的な資源確保のため、日本企業による資源の権益取得や長期引取のみならず、周辺インフラ整備や操業支援を含めた積極的な支援を行うとともに、より温室効果ガス排出量の少ないプロジェクトに対する支援の重要性も増しています。

JBICの取り組み

JBICは、ポストコロナを見据えた世界的な復興および気候変動問題に対処しつつ、海外からのエネルギー資源や鉱物資源の安定的な供給確保という課題に応えるべく、2020年度に次のような取り組みを実施しました。

石油・天然ガス

モザンビークLNGプロジェクト モザンビークLNGプロジェクト(提供:三井物産(株))

環境負荷の小さいエネルギーであるLNGの安定確保の一環として、JBICは、三井物産(株)等が出資参画するモザンビークLNG(ロブマ・オフショア・エリア1鉱区)プロジェクトに対するプロジェクトファイナンスにつき融資承諾しました。本プロジェクトで生産されるLNGの約3割は、日本の電力・ガス会社が引取を行う予定であり、日本にとって初のモザンビーク産LNGの輸入となるため、LNGの長期安定確保・調達先の多角化に貢献するものです。加えて、本プロジェクトのLNG売買契約は、輸送仕向地条項の緩和や日本企業と他国企業の二者による共同調達の枠組みが盛り込まれており、流動性の高いLNG市場の形成にも資するものです。

鉱物資源等

AM/NS Calvert AM/NS Calvert全景

日本政府は、「エネルギー基本計画」において、鉄や銅などのベースメタルの急激な価格高騰や需給の逼迫に際しても安定供給が確保されることを目標に掲げています。

こうした中、JBICはブラジル法人Vale S.A.(VALE)との間で、日本企業がVALEから高品位の鉄鉱石を安定的に輸入するために必要な資金を対象に融資承諾しました。本件は、近年、良質な鉄鉱石を長期安定的に確保することが課題となっている中、鉱物資源の安定供給に貢献するとともに、資源戦略上重要なVALEとの関係強化に寄与するものです。

また、JBICは日本製鉄(株)が出資する米国法人AM/NS Calvert LLC(Calvert)との間で、Calvertが米国アラバマ州で行う電気炉新設に必要な設備投資資金を対象とした融資を承諾しました。本件は、日本製鉄による米国内での自動車やインフラ向け高級鋼板等の安定的な供給の確保、および、同社の今後のグローバル事業展開の中で、高炉による鉄鋼製造に加えて新たな選択肢の確保に資するものです。

政策的重要性の高い国・地域における取り組み

JBICは、グローバルな課題解決に向け、関係国との経済関係の一層の強化・発展に貢献するとともに、ホスト国のニーズを踏まえた質の高いインフラ投資および日本企業の海外ビジネスの促進を金融面から支援しています。

パラオ

 日米豪政府および関係機関ならびにパラオ政府の参加した調印式 日米豪政府および関係機関ならびにパラオ政府の参加した調印式の様子

JBICはパラオ国営海底ケーブル公社(BSCC)との間で、BSCCが日本電気(株)(NEC)より海底ケーブル関連設備等を購入するための資金を対象に融資承諾しました。本件は「特別業務*1」として実施され、日米豪の3カ国が、インド太平洋地域をはじめとする第三国において協調する「インド太平洋におけるインフラ投資に関する三機関間パートナーシップ」の下で取り組む第1号案件となりました。また本件は、インド太平洋地域の島嶼国であるパラオの通信インフラを強化し、国際通信の安定性向上に寄与するものであり、パラオの投資環境整備および同国の経済発展に貢献することが期待されます。

アフリカ諸国

ペナン政府との調印式 ベナン政府との調印式の様子

2019年8月に開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)時に公表したアフリカ貿易投資促進ファシリティ(JBIC Facility for African Investment and Trade Enhancement 3:FAITH 3)の下、JBICは、アフリカ向け支援を継続しています。上述のモザンビークLNGプロジェクト向け融資承諾に加え、地球環境保全業務(Global action for Reconciling Economic growth and ENvironmental preservation:GREEN)による、ベナンにおける地球環境保全プロジェクトの実施に必要な資金の提供を目的とした同国政府向けクレジットラインを設定しました。

今後に向けて

ポストコロナを見据えた産業・社会の構造的な変革の動き、気候変動問題に対処するための円滑なエネルギー移行、グローバルなサプライチェーンの再編といった課題を抱える中、資源分野は大きな転換点を迎えています。加えて、中長期的な資源需給のタイト化や、地政学リスクの高まりなどの不確実性への対処の必要性も高まっています。JBICは、日本の公的機関としてのステータスを活かしつつ、日本企業による資源権益の取得・開発を積極的に支援することにより資源の安定確保に貢献するとともに、これらのグローバル・アジェンダへの取り組みを進めていきます。

地球規模の課題への対処

脱炭素社会の実現に向けたエネルギー変革への対応として、製造・輸送・供給から利用に至るまでの水素バリューチェーン構築支援に向け、燃料アンモニア製造やCCS/CCUS*2といった分野も含めたグリーンイノベーションへの取り組みに注力していきます(グリーンファイナンス)。

また、ホスト国による持続可能なエネルギー移行への積極的な関与を図りつつ、環境負荷低減に資する事業の拡大に貢献するため、アジアを中心とした新興国における天然ガス事業(天然ガス転換・利用拡大等)への取り組みや、製鉄・製錬業におけるCO2排出削減案件も継続的に支援していきます(トランジションファイナンス)。加えて、TICADでの取り組みやFAITH3の実績を踏まえつつ、アフリカを含めた新興国において、健康福祉の向上、雇用創出、基礎的インフラへのアクセスなど、ホスト国の持続可能な成長に向けた社会的課題の解決に資する事業も積極的に支援していきます(ソーシャルインパクトファイナンス)。

クリティカルミネラルズの国際的なサプライチェーンの構築への対処

脱炭素社会の実現に必要不可欠な銅やニッケルといった鉱物資源案件の推進、また、レアアースやレアメタルに代表されるような高品質な素材に不可欠な戦略物資案件の支援に向けた取り組みを強化していきます。

2050年カーボンニュートラル実現に向けて、エネルギー分野のみならず、産業分野、特に素材産業でも、極めて革新的な取り組みが求められることになります。日本政府が策定した「グリーン成長戦略」でも、あらゆる政策の総動員がうたわれているところであり、JBICは、中長期的な観点から、その一翼を担うべく、当該分野における脱炭素に向けた取り組みを積極的に支援していきます。

 

注釈
  1. *1日本企業の海外インフラビジネスへの展開を一層後押しすることを目的に、海外インフラ事業を対象として、リスクテイク機能を強化した業務。
  2. *2CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)とは、温室効果ガスとなる二酸化炭素を分離・回収し、深海や地中に貯留する技術です。CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)は、分離・貯留した二酸化炭素を利活用するものです。
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