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産業ファイナンス部門

事業環境と重点課題

堅調な日本企業の海外事業展開

日本企業の海外直接投資は、2008年のリーマンショックによる落ち込みはあったものの、2011年に1,000億ドルを超える水準に回復した後、堅調に推移し、2019年には2,487億ドルに達しました(図表1)。

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堅調な日本企業による海外直接投資の中でも、特に日本企業による海外M&Aは円高等を背景に2009年より急速に伸長し、その傾向はその後の為替動向にかかわらず継続しています。海外M&Aの件数は2012年に500件を超えて以降、順調に伸長しており、2019年には826件と件数ベースでは過去最高を記録しています。また、買収金額規模においても、日本企業として過去最高規模の買収案件等が計上された2018年に比べると減少していますが、2019年のM&Aの買収金額上位20件のうち13件が海外M&Aであり、合計金額は10兆円を超えています(図表2)。グローバル競争を勝ち抜くための技術獲得や、縮小する国内市場に替わる新規市場の獲得を目的とした海外M&Aが活発に行われており、海外M&Aが引き続き事業戦略上の重要な選択肢であることが見て取れます。

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人口減少・少子高齢化といった構造的な課題を抱えている日本経済を確実に成長軌道に乗せ、さらに豊かな社会へと飛躍させるためには、経済全体の生産性を向上させ、「稼ぐ力」を強化していくことが不可欠です。そのための大きな鍵の一つとして、日本企業による新規事業への挑戦や国際事業展開の推進を積極的に支援していく必要性が高まっています。

減少に転じた日本の輸出額

世界の輸出取引額は2017年に世界経済の成長加速や資源価格高等を背景に3年ぶりにプラス成長に転じた後、2018年半ばまでは好調な流れが続いていましたが、2018年後半から、米中間をはじめとする通商問題や新興国経済の成長鈍化等により世界の輸出取引額が減速した結果、2019年は18兆ドルと2018年の19兆ドルから3年ぶりに減少に転じました。

また、日本の輸出額も、2018年半ばまでの牽引材料だった先進国向けの自動車関連財やアジア新興国向けの情報関連財の需要が一服したことや世界経済の減速等もあり、7,055億ドルと世界の輸出額と同様に4年ぶりに減少に転じました(図表3)。

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ITサイクルの好転や通商問題の進展により、2019年末には下げ止まりからの持ち直しが期待されましたが、2020年に入ってからは、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により世界経済が大きく落ち込み、特に経済の立ち直りの遅れが懸念される欧米向けの輸出の回復にはまだ時間がかかりそうです。世界経済の先行きが不透明であることに加え、新興国のシェアが拡大するなど、世界市場における日本の輸出シェアの下振れリスクは依然として存在します。輸出シェア拡大に向けて日本企業が海外販売先を多様化する中で、バイヤーの与信判断や取引内容への不安が、海外事業展開を行ううえでの大きな懸念事項となっていることから、日本企業が事業リスクへの対処を適切に行うためにも、JBICには案件形成段階からの関与や多様な金融機能の活用を通じたリスクマネーの供給等が求められています。

中堅・中小企業の海外事業展開

中堅・中小企業の海外事業展開に目を転じると、日系大手企業の現地における部分調達ニーズへの対応という進出動機に加え、海外市場の需要を取り込むことで商機拡大を目指す動きは活発な状況にあると言えます。JBICでは毎年「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」において、海外事業展開における中期見通しの調査を行っており、2019年度の調査では、海外事業を「維持」または「強化・拡大する」と回答している中堅・中小企業は回答企業全体の97.0%と中堅・中小企業の海外事業展開の意欲は依然として高いと考えられます(図表4)。

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海外事業に挑戦する中堅・中小企業の裾野や進出先国、資金ニーズは多様化しています。

一方、中堅・中小企業は大企業に比べて、海外事業に必要な資金調達、情報収集等の面で制約を抱えている場合があることから、中堅・中小企業支援の担い手である地域金融機関との連携も強化しつつ、一層きめ細やかな支援をしていくことが重要となります。

さらに2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大は、中堅・中小企業の多くの海外事業に大きな打撃を与えており、適時適切な金融支援が必要な状況となっています。

JBICの取り組み

多様な手法を活用した日本企業の海外展開支援

industry05.jpgミャンマーで実施する複合不動産開発・運営事業(ヤンキン)

JBICは第3期中期経営計画(2018~2020年度)において、日本企業による海外M&A支援を重点的な取り組みの一つに掲げています。2019年度もJBICからの直接融資および日本の金融機関と締結したM&Aクレジットライン(融資枠)を活用した間接融資(ツー・ステップ・ローン)を通じて、鉄鋼、自動車、リース、産業ガス、食品等といったさまざまな業種において日本企業が行うM&Aに必要な長期資金を機動的に供給しました。

また、M&A案件以外にも、日本企業がミャンマーで実施するホテル、長期滞在者用ホテル、オフィスおよび商業施設で構成される複合不動産開発・運営事業に対する支援を行いました。また、再生可能エネルギーを活用したESCO事業や太陽光発電事業に不可欠なパネル用ガラス製造プロジェクトに対する支援を実施しました。本件は、地球環境保全分野における日本企業の国際競争力の強化に貢献するものです。

加えて、タイ・バーツ、中国・人民元、インドネシア・ルピアなど、多様な現地通貨建て融資により日本企業の海外事業展開を支援しました。

日本企業の輸出支援

industry06.jpg製油所と石油化学プラントの複合コンプレックス
industry07.jpgコンテナ船
(注)融資対象船舶とほぼ同サイズの船舶

JBICは、日本企業の輸出支援にも積極的に取り組んでいます。2019年度には、製油所とエチレン、プロピレン等の石油化学プラントから成るマレーシア最大の複合コンプレックスへの設備機器の輸出を支援しました。本件では、JBICのプロジェクトファイナンスにおける豊富な経験・知見を活かし、他国の公的機関と共に案件検討の初期から参画し、円滑なファイナンス組成に貢献しました。本件は、同国の石油精製・石油化学分野における日本企業のビジネス機会の創出を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。

そのほかにも、船舶輸出支援では、日本の造船所が建造する船舶の輸出を支援することを通じて、船舶用の資材・部材を製造する中堅・中小企業や地域経済にも大きな役割を果たしている日本の造船業の国際競争力の維持・向上に貢献しました。

中堅・中小企業の海外事業展開支援

JBICは2012年度から本店および西日本オフィス(現・大阪支店)に中堅・中小企業支援専門の部署を配置し、中堅・中小企業の海外事業展開支援に積極的に取り組んでおり、2019年度には82件の中堅・中小企業支援案件の出融資・保証等の承諾を行いました。中堅・中小企業の海外事業展開において必要となる米ドルやタイ・バーツ等現地通貨資金を中心とするJBICが調達可能な外貨資金の活用機会の提供、あるいは地域金融機関に対するクレジットライン(ツー・ステップ・ローン)の設定等による地域金融機関自身の長期外貨資金の調達支援を通じて、中堅・中小企業の海外事業展開支援を行いました。2019年度では初めて協調融資を組成した6地域金融機関を含む23の地域金融機関と協調融資を組成する等、地域金融機関との連携を強化しました。

また、米ドル・ユーロ建てでの融資のほか、タイ・バーツや中国・人民元等の現地通貨建て融資を行うことにより、中堅・中小企業の海外現地法人における現地通貨ニーズにも積極的に応えてきました。

これらの資金調達面での支援に加え、海外投資環境をはじめとする各種情報提供やJBICの海外駐在員事務所等も活用したセミナーや個別相談会を全国各地で開催しました。

日本企業が直面する危機や多様化するニーズへの対応

各国の政情や新興国経済の動向等、日本企業を取り巻く国際経済環境は絶えず変化しており、特に2020年は年初来、新型コロナウイルス感染症の拡大が世界経済に甚大な影響を与えています。JBICは、こうした変化や世界経済の動向、日本企業の資金ニーズ等を的確に捉えつつ、日本の産業の国際競争力の維持・向上のために貢献していきます。

産業ファイナンス部門では、新型コロナウイルス感染症が日本の経済・産業に与える影響を踏まえ、大企業のみならず中堅・中小企業も含めた多くの日本企業が直面する危機に対して迅速な支援を実施していきます。また、さまざまな金融手法を活用しながら、日本企業の海外事業展開への支援を深化し、中期経営計画で掲げる成長分野・新領域等、日本の持続的な成長につながる新たなビジネス機会の探索と創造に貢献すべく、リスク・テイク機能の強化・顧客ニーズへの的確な対応を通じて、日本と世界をつなぐ役割を引続き果たしていきます。

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