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産業ファイナンス部門

事業環境と重点課題

多様な産業の海外事業展開

日本企業の海外直接投資は、2008年のリーマンショックによる落ち込みはあったものの、急速に進んだ円高の影響もあり、2011年には1,000億ドルを超える水準に回復しました。その後円安に転じる局面もありましたが、その間も日本企業の海外直接投資は堅調に推移し、2017年には1,604億ドルに達する状況にあります(図表1)。

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堅調な日本企業による海外直接投資の中でも、特に昨今の特徴として製造業の海外直接投資が横ばいとなっている一方、非製造業の海外直接投資が拡大傾向にあることが挙げられます(図表2)。また、日本政府が発表した「未来投資戦略2018」(2018年6月閣議決定)等において、日本の医療サービス等の国際展開の促進を掲げている等、従来海外展開が進んでいなかった産業における海外でのビジネス拡大を目指す動きが近年見受けられます。

他方、海外M&Aに目を向けると、金額は2017年には8兆円を下回り、大規模案件が計上され10兆円を超えた2015年および2016年に比して減少しているものの、件数は2016年の636件から2017年には672件と堅調に増加し続けています(図表3)。日本企業にとって、縮小する国内市場に替わる新規市場の獲得や、グローバル競争を勝ち抜くための規模拡大を目的とした海外M&Aが引き続き事業戦略上の重要な選択肢であることが見て取れます。

人口減少・少子高齢化といった構造的な課題を抱えている日本経済を確実に成長軌道に乗せ、さらに豊かな社会へと飛躍させるためには、経済全体の生産性を向上させ、「稼ぐ力」を強化していくことが不可欠です。そのための大きな鍵の一つとして、日本企業による新規事業への挑戦や国際事業展開の推進を積極的に支援していく必要性が高まっています。

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回復傾向にある日本の輸出額

世界の輸出取引額は2015年および2016年において新興国の需要停滞、資源価格の低迷等を背景とする落ち込みがあったものの、先進国における金融緩和政策等による景気拡大の影響もあり、2017年は17.7兆ドルと2016年の16兆ドルから3年ぶりに増加しました。また、2012年から2015年にかけて円安進行にもかかわらず減少を続けていた日本の輸出額も、日本企業が海外の成長を取り込むことを目的に現地生産体制を確立し、日本企業のサプライチェーンが海外に構築されてきたこと等、輸出の下押し要因もありますが、先進国向けの自動車関連財やアジア新興国向けの情報関連財の需要増大等により2016年に6,449億ドルまで回復し、2017年も前年比8.3%増の6,981億ドルと堅調に推移しています(図表4)。

一方で、世界市場においては、中国を中心にアジア新興国のシェアが拡大し、日本の産業の輸出シェアは低下しています。加えて、日本企業が海外販売先を多様化する中で、バイヤーの与信判断や取引内容への不安が、海外事業を展開するうえでの大きな懸念事項となっています。日本企業が増大する事業リスクへの対処を適切に行うために、JBICには案件形成段階からの関与や多様な金融機能の活用を通じたリスクマネーの供給等をしていくことが求められています。

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中堅・中小企業の海外事業展開

中堅・中小企業の海外事業展開に目を転じると、日系大手企業の現地調達ニーズへの対応という進出動機に加え、海外市場の需要を取り込むことで商機拡大を目指す動きは活発な状況にあると言えます。JBICが毎年行っている海外事業展開における中期見通しの調査「わが国製造業の海外事業展開に関する調査報告」によると、引き続き過半の中堅・中小企業が海外事業を「強化・拡大する」と回答しており、中堅・中小企業の海外事業展開の意欲は依然として高いと考えられます(図表5)。

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地域別では、現地マーケットの今後の成長性や安価な労働力を背景に、タイを除くメコン地域(JBIC中期経営計画における経済フロンティアの国*1)における海外事業を「強化・拡大する」との回答の割合が高くなっています(図表6)。

海外事業に挑戦する中堅・中小企業の裾野や進出先国、資金ニーズは多様化しています。一方、中堅・中小企業は大企業に比べて、海外事業に必要な資金調達、情報収集等の面で制約を抱えている場合があることから、中堅・中小企業に対してはより一層きめ細やかな支援をしていくことが重要となります。

 

JBICの取り組み

多様な手法を活用した日本企業の海外展開支援

industry01.jpg海外展開支援融資ファシリティにより支援したFPSO事業 industry02.jpgトルコにおける病院PPP事業

JBICは「海外展開支援融資ファシリティ」(2018年6月に終了)の下、海外M&Aやインフラ、資源分野等への長期資金供給を通じて日本企業の海外展開支援を推進してきました。引き続きニーズの高い海外M&Aについては産業ファイナンス部門を中心に支援しており、JBICからの直接融資および日本の金融機関と締結したM&Aクレジットライン(融資枠)を活用した間接融資(ツー・ステップ・ローン)を通じて、金融、自動車部品、精密機器部品、不動産、アパレル、鉱山機械、食品といったさまざまな業種の海外企業に対して日本企業が行うM&Aに必要な長期資金を機動的に供給し、2017年度は海外M&A案件向けに3,611億円の融資承諾を行いました。また、M&A案件以外にも、同ファシリティの下、プロジェクトファイナンスによって油田開発のためのFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)長期傭船サービス事業に対する支援を実施し、日本企業の海洋資源分野における国際競争力の強化を支援しました。

さらに、日本政府の「未来投資戦略2017」や「健康・医療戦略」も踏まえた日本企業のインフラ海外展開の取り組みとして、2017年度には総合商社が参画するトルコで最大規模の病院運営・管理事業に対して、プロジェクトファイナンスでの融資およびポリティカル・リスク保証を供与しました。また、同案件においてJBICはトルコ政府と対話を重ね、ファイナンスに関する提案を行うなどの働きかけや交渉を直接行い、ファイナンス組成を主導し、官民連携によるPPP*2に基づいた支援を行いました。

加えて、ロシア・ルーブル建て融資やインド・ルピー建て融資を行うなど、日本企業の海外現地法人に対する現地通貨の調達支援を実施しました。

日本企業の船舶輸出支援

JBICは、日本企業の船舶輸出支援にも積極的に取り組んでいます。国内に主たる製造拠点を置く造船産業は、船舶用の資材・部材を製造する関連産業を含めて、多くの中堅・中小企業や地域経済に大きな役割を果たしています。船舶輸出の支援では日本企業が建造する船舶を輸入する企業の信用力に依拠して資金を融資するコーポレートファイナンスベースでのバイヤーズ・クレジットが一般的ですが、ばら積み船では初めてとなるプロジェクトファイナンスベースでの支援や、地場銀行を活用したバンクローンによる支援など、バイヤーの信用力に応じた多様なリスクテイク機能を発揮し、日本の造船産業の輸出を支援しました。

中堅・中小企業の海外事業展開支援

industry03.jpg中堅・中小企業向けにビジネスマッチングを開催

JBICは2012年度から本店および西日本オフィスに中堅・中小企業支援専門の部署を配置し、中堅・中小企業の海外事業展開支援に積極的に取り組んでおり、2017年度には74件の中堅・中小企業支援案件の融資承諾を行いました。地域別に見てみると、JBICが毎年行っている海外事業展開における中期見通しの調査にて中堅・中小企業が拡大姿勢を示しているメコン地域向け案件は、ニーズを反映する形で42件と過半を占めています。

中堅・中小企業の支援にあたっては、民間金融機関を通じた投資クレジットライン(融資枠)を設定する等の取り組みにより、地域金融機関およびリース会社の海外現地法人との連携を拡大しています。また、米ドル・ユーロ等の ハードカレンシー建てでの円滑な融資のほか、現地通貨建て融資であるメキシコ・ペソ建て融資やタイ・バーツ建て融資等を行うことにより、中堅・中小企業の海外現地法人における現地通貨ニーズにも積極的に応えてきました。

これらの資金調達面での支援に加え、2017年4月には60以上の地域金融機関から頭取、役員等を招き、相互の協力関係を一層強めることを目的としたハイレベルワークショップを開催しました。また、日本の地域金融機関を通じた中堅・中小企業の海外進出支援のための覚書を締結した開発途上国の政府および地場金融機関と、覚書に参画した日本の地域金融機関との連携強化のための意見交換会を開催するなど、中堅・中小企業の海外進出につき、多面的な取り組みによる支援を実施しました。さらには、地域金融機関や在日大使館と協働して自動車部品メーカーと海外の自動車サプライヤーとのビジネスマッチングを開催するなど、JBICのネットワークを用いて中堅・中小企業の海外販路の拡大を後押ししました。

多様化する日本企業のニーズへの対応

各国の政情や新興国経済の動向等、日本企業を取り巻く国際経済環境は絶えず変化していますが、今後もJBICは日本政府の政策動向を踏まえつつ、日本の産業の国際競争力の維持・向上のために貢献していきます。プロジェクトファイナンス、資本性劣後融資、現地通貨建ての融資などJBICには多様な金融メニューがあります。

産業ファイナンス部門では、これらの金融手法を活用しながら、日本企業の海外事業展開への支援を深化し、第3期中期経営計画で掲げる成長分野・新領域等、日本の持続的な成長につながる新たなビジネス機会の探索と創造に貢献すべく、リスクテイク機能の強化・顧客ニーズへの的確な対応を通じて、日本と世界をつなぐ役割を引続き果たしていきます。

 

注釈
  1. *1JBICの第3期中期経営計画(2018~2020年度)におけるメコン地域における経済フロンティア国とは、ラオス・カンボジア・ミャンマー・ベトナムの4カ国を指す。
  2. *2PPP:Pubic Private Partnership(官民連携事業)
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