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インフラ・環境ファイナンス部門

新興国の台頭やグローバル化の進行、経済のデジタル化やイノベーションの進展を背景に、世界経済や産業構造は劇的な変化に直面しています。このような状況の中で、世界のインフラ分野では、依然としてファイナンスの需要と供給の膨大なギャップが存在しています。持続可能な世界を実現するためのSDGs(Sustainable Development Goals*1)を受け、より一層強まる低炭素化への要請等の世界的な潮流を的確に捉え、積極的なリスクテイクにより、民間資金の動員を促進していくとともに、環境負荷の低減に向けた低炭素化・地球環境保全に係る取り組みを行うことが重要です。

インフラ・環境ファイナンス部門では、上記の状況を踏まえ、2018年6月に策定した第3期中期経営計画(2018~2020年度)に基づき、イノベーションを捉えた新規事業案件、政策的に重要性の高い空港・港湾・鉄道等の社会インフラ案件、ガスや水素等エネルギーバリューチェーン構築に関わる案件、低炭素インフラ案件の発掘・形成に、他の金融機関とも連携しつつ、注力していきます。また、地域的には、これまで日本企業が多数進出している国々に加え、メコン地域、南アジア、アフリカといった地域における取り組みを強化していきます。

インフラ・環境ファイナンス部門長 谷本 正行(常務執行役員)

事業環境と重点課題

日本企業の国際競争力の向上に向けて

新興国を中心とした世界のインフラ需要は膨大であり、急速な都市化と経済成長に伴い、引き続き海外市場の拡大が見込まれています。一方、国内の市場は少子高齢化の進展等による縮小が懸念されており、日本企業の海外展開は一層重要となっています。また、イノベーションの進展を背景としたIoT(Internet of Things)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)、ビッグデータの活用による新たなビジネスモデルの台頭等、日本の企業を取り巻く事業環境は劇的に変化しています。加えて、気候変動対策・環境分野でも、持続可能な世界に向けた取り組みや、低炭素社会に向けた取り組み要請がより一層強くなっています。

こうした事業環境を踏まえ、当部門では、以下の分野における取り組みを強化していきます。

(1)成長分野・新領域

2016年1月、日本政府は高度な最新技術を活用し、社会の課題解決を目指す「Society 5.0」を発表しました。この中で、発電所の稼働状況のみならず、EV(Electric Vehicle:電気自動車)の充放電、家庭での使用状況といった情報をAIで解析することにより、「電力需要予測を踏まえた安定的なエネルギー供給」、「エネルギーの地産地消や地域間での融通」、「供給予測による家庭での省エネ最適化」等が可能となる社会を目指すことが表明されています。こういった新しい形のインフラ海外展開が予想される中、事業環境変化をビジネス機会と捉え、柔軟かつ適切に対応していくことが肝要です。

また、日本においては、新興市場における成長の取り込みが、課題のひとつとなっています。日本企業の海外での事業展開がさらに進展することが予想される中、第3期中期経営計画において「経済フロンティア」と称したメコン地域、南アジア、アフリカにおいては、今後、さらなる関係強化や市場開拓が求められています。

(2)政策的重要性の高いインフラ案件への支援

infra01.jpgUAEシャルジャ首長国電力・水庁向け輸出案件に用いるガスタービン

2019年6月に改訂された「インフラシステム輸出戦略(令和元年度改訂版)」では、日本企業が強みのある技術・ノウハウを最大限活用し、機器の輸出のみならず、インフラの設計、建設、運営、管理を含むシステムとしての受注、現地における事業投資の拡大等、我が国の多様なビジネス展開を推進していくことの重要性が強調されています。

(3)低炭素化・地球環境保全

2015年12月に2020年以降の気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定が採択され、2018年12月には同協定の実施指針が策定されるなど、途上国も含めた世界全体での低炭素、脱炭素インフラへの需要が高まっています。また、途上国では、急激な都市化の進展に伴い、良質な飲用水・工業用水への需要、増加する廃棄物処理に対応するための関連インフラへの需要に加えて、海洋プラスチックごみ問題等が地球規模の課題として挙げられています。

案件発掘・形成に向けたアプローチ

上記分野での取り組みを強化し、能動的に案件発掘・形成を進捗させ、日本企業のさらなる案件受注、事業参画に資するためのアプローチとして、JBICでは、以下に努めます。

多様なリスクへの対応:インフラプロジェクトは、一般に規模が大きく、計画・入札段階から建設を経て事業資金を回収するまでには長期間を要すること等から、さまざまなリスクに直面することが考えられます。例えば、信用力の低い開発途上国政府・地方公共団体などのカウンターパーティーリスク(契約相手方の契約義務不履行等のリスク)や、不確かな需要・販売リスクを伴う場合があります。また、収入が現地通貨建てとなる一方で、国内の金融市場が十分に発達しておらず海外からの外貨建て長期民間資金に依存する場合には、為替リスクへの対処も課題となります。こういったプロジェクトにおいては、事業者の投資意欲が減退したり、金融機関からも所要の長期資金が十分に集まらない場合があります。

Bankableな案件*2形成:近年、官民パートナーシップ(PPP)等官民で連携したインフラプロジェクトの形成事例が増えています。特に開発途上国等のBOT(Build Own Transfer)、PPP等の官民連携事業の場合、所在国の法規制が不十分・不明確であったり、関係省庁・機関の能力・経験が不足していたり、また事前のフィージビリティスタディ(事業性調査)等が適切に行われない結果、対象事業のさまざまなリスクについて、ホスト国政府側を含む事業関係者の間で適切なリスク分担が行われず、民間事業者側に過大なリスク負担が求められる場合があります。このような状況では、民間投資は円滑に進まず、結果としてホスト国政府側が期待するような形では官民連携事業は進捗しないことになります。官民連携事業の場合、対象事業に関わる全ての関係当事者が自ら管理・コントロールできるリスクを負担・分担し合うことの重要性が指摘されています。

幅広い民間資金の動員:世界のインフラ需要は、特に新興国の経済成長や人口増大、急速な都市化を背景として、実際の投資を上回るペースで引き続き増大していくものと見込まれています。インフラ需給ギャップに対応するためには、上述の課題に加えて、国際開発金融機関(MDBs)やJBICのような各国公的金融機関からの資金供給だけでは量的に十分ではなく、生命保険会社や年金基金、投資ファンド等を含め幅広く民間金融部門から資金動員することが不可欠です。

JBICの取り組み

2018年度の当部門における、主要な取り組み実績は以下のとおりです。

(1)エネルギーバリューチェーンの構築支援

JBICは、2018年度、インドネシア西ジャワ州において発電施設とガス関連施設を一体として開発する、いわゆるGas-to-Powerプロジェクト向け支援を実施しました。Gas-to-Power事業向けのプロジェクトファイナンス*3案件としては、アジア地域において初の案件であり、JBICとしても初の融資となりました。ガス火力発電へのファイナンスに留まらず、LNGガスターミナル事業等ガスバリューチェーン全体の構築をパッケージで提案促進することにより、相手国のガス発電への燃料転換を促進し、低炭素化に貢献します。

(2)低炭素化・地球環境保全

infra02.jpgスウェーデンにおける廃棄物処理案件

上記以外の低炭素化に資する案件の実績としては、英国において、再生可能エネルギープロジェクトでは最大規模となるMoray East風力発電プロジェクトへの支援を実施しました。さらに、ブラジルにおける再生可能エネルギー事業用資金として、BNDES(ブラジル国立経済社会開発銀行)向け第5次GREENおよび中米諸国におけるスマートエナジー事業(送配電網の整備・改修等)用資金として中米経済統合銀行(Central American Bank for Economic Integration:CABEI)向け第2次GREENを承諾しました。

また、地球環境保全の分野では、スウェーデンでのメタン発酵技術を用いた廃棄物処理プロジェクトへの支援を行いました。本件は、JBICにとって初となるスウェーデンクローナ建て融資であり、インフラプロジェクトにおける収入と支出の通貨のミスマッチの解消に貢献するとともに、日本企業の持つ高い技術力を活用することで、廃棄処理によって排出されるバイオガスを燃料として利用する計画であり、地球環境保全にも貢献する案件です。

今後も、これらを通して、途上国の経済成長と温室効果ガスの削減、気候変動対策等、世界経済に影響を与えるさまざまな地球環境問題への対応に貢献していきます。

(3)他国・他機関との連携

infra03.jpgメキシコ政府との政策対話

他国機関との連携の観点では、定期的に実施しているインドネシア、メキシコ政府との政策対話に加え、日本政府の取り組みである「自由で開かれたインド太平洋構想」に沿って、JBICが米国OPICとの間でこれまで取り組んできた協力を拡大し、豪州DFAT、Eficとの間で業務協力協定を締結しました。本協定に基づき、インド太平洋地域を含む、第三国における日米豪での協調可能なプロジェクトの案件形成を促進しています。また、中国国家開発銀行(中国開銀)とは、日中両国企業が関与する第三国でのプロジェクトを対象に、JBICと中国開銀の協力の推進を目的とした業務協力協定を締結しました。本協定に基づき、第三国での案件発掘を進めるとともに、開放性、透明性、経済性、財政健全性等のインフラプロジェクトにおけるグローバルスタンダードに則ってBankableな案件形成、金融支援を進めていきます。

成長分野・新領域に係る取り組みとしては、JBICは、同じくイノベーションや、低炭素化を含む環境保全等を重点分野として掲げる欧州連合の公的金融機関、欧州投資銀行(EIB)との間で業務協力協定を締結しました。イノベーションに対するファイナンスに係る知見を共有し、理解を深めることで、新技術を活用したプロジェクトへの対応力を強化していきます。

経済フロンティアでは、ベトナム、バングラデシュ、エジプト等で政府との面談機会を捉えて政府サポートを要請し、日本企業の商談を支援しました。また、トルコ輸出入銀行と結ぶ第三国協力の枠組みの中で、アフリカでの案件発掘も視野に継続的に議論を実施する等、他機関とも連携して経済フロンティアにおける案件の発掘に努めています。

 

注釈
  1. *12015年9月の国連サミットで採択された、2030年までの持続可能な開発のための国際目標。
  2. *2対象事業の実現可能性、経済性、関係者間のリスク分担等が適切に確認・確保されており、民間企業の事業参加と金融機関による長期資金提供が期待できる案件。
  3. *3プロジェクトに対する融資の返済原資を、そのプロジェクトの生み出すキャッシュフローに限定する融資スキーム。
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