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エクイティファイナンス部門

エクイティファイナンス部門長の画像

JBICは、加速化するエネルギー変革(EnergyTransformation)やデジタル変革(DigitalTransformation)の時代に、日本企業の海外展開において新たな価値を提供していくことを目指し、出資業務の強化に取り組んできました。2017年6月に設立した、海外向け投資ファンドへの助言を行う株式会社JBICIGPartners(JBICIG)との連携による取り組みも新たなステージを目指しつつ、JBICグループとして出資案件の組成に取り組んでいきます。

SDGs・脱炭素社会の実現といった地球規模の課題への対処、新たな技術の獲得やビジネスモデルの展開を目指したM&A、海外インフラ事業の展開等、出資業務を通じたリスクマネーの供給はさまざまな場面で求められています。個別の企業やプロジェクト向けの出資に加えて、ファンドの仕組みを使ったリスクマネー供給も有効な手段と考えており、これまで培ってきた各国との強固な関係や対話チャンネルも活用しつつ、多様なニーズに応えていきます。

中期経営計画の最終年度にあたる2023年度においても、JBICへの期待や日本を取り巻く環境変化も踏まえつつ、出資業務を通じて日本企業の海外展開を積極的に支援していきます。

エクイティファイナンス部門長 内田 誠(常務執行役員)

事業環境と重点課題

日本の産業の国際競争力の維持および向上

日本政府が2023年6月に策定した「経済財政運営と改革の基本方針2023」において、経済安全保障政策の推進、エネルギー安全保障の強化や、企業の海外ビジネス投資促進等が謳われ、サプライチェーンの強靱化、グリーン・トランスフォーメーション(GX)・デジタルトランスフォーメーション(DX)等の加速や、スタートアップの推進と新たな産業構造への転換にかかる取り組みが掲げられています。また、日本企業による海外市場の獲得・需要取り込みや技術・ノウハウの獲得を目的としたM&Aも、その重要性を増しています。

JBICとしても、サプライチェーンの強靱化に関する取り組み、脱炭素社会に向けた事業展開に対して出資業務を通じて支援していきます。また、DXやサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)に向けた先進技術の獲得や日本にとって重要な国や地域での日本企業の事業展開を支援すべく、JBICIGも含めたJBICグループ全体として、直接のリスクマネー供給のみならずファンドスキームも活用した支援を行っていきます。

株式会社JBIC IG Partners(JBIC IG)概要

JBIC IGは、JBICと(株)経営共創基盤(IGPI)が2017年6月に設立した投資アドバイザリー会社です。日本の政策金融機関であるJBICの国際金融に関する知見と、IGPIの長期的・持続的な企業価値・事業価値の向上を目的としたハンズオン型成長支援および投資事業に関する知見を組み合わせ、海外における事業機会を開拓し、規律ある投資を通じて、日本の産業界と投資家に長期的・持続的な価値を提供することを目的とした会社です。

JBIC IG Partnersとは
JBIC IG Partnersは、JBICとIGPIが設立した投資アドバイザリー会社です。

JBIC IG Partnersの概要図

JBIC IGのビジネスモデル

JBIC IGは、海外のパートナーと連携し、組成するファンドに対し投資助言を行うことを通じ、海外企業に出資を行っています。日本企業との共同投資や、日本企業と海外企業の橋渡しとしての役割を企図しています。

代表的な取り組みとして、2019年1月にバルト地域のファンドマネージャーであるAS BaltCapとの間で北欧・バルト地域におけるスタートアップ向け投資を行うベンチャーキャピタルファンドを創設し、2023年3月末までに計20件の投資を実行しました。順調に投資が進捗したため2023年3月には後続ファンドも創設しています。

また、2023年5月には米国およびポーランドにてファンド組成実績のあるff Venture Capitalと協働し、中東欧地域におけるスタートアップ向け投資を手掛けるベンチャーキャピタルファンドを新設しました。JBIC IGは、これらファンドからの投資先企業と日本企業とを引き合わせ、協業を促進する活動を展開しています。今後も、新たなファンドの組成を通じ、日本の産業界に付加価値を提供していきます。

JBIC IG Partnersの投資ストラクチャー概要
JBIC IGグループとして、海外のパートナーと連携し、組成する海外投資ファンドを通じて、海外企業に出資を行っていきます。

JBIC IG Partnersの投資ストラクチャー概要図

JBICの取り組み

JBICでは、M&Aなどを通じた日本企業の海外事業展開や、日本企業による海外スタートアップ企業との事業提携等を出資により支援しています。また、JBIC IGと共に海外のファンドマネージャーとも連携することを通じ日本企業の国際競争力向上を支援する枠組みの構築も行っています。当部門における最近の主要な取り組み実績は以下のとおりです。

取り組み紹介

シンガポール法人Wellesta Holdings Pte. Ltd.に対する出資

ヘルスケア分野における日本企業の海外事業展開を支援
Wellestaが取り扱うプロダクト例の画像Wellestaが取り扱うプロダクト例

2023年3月、JBICは、シンガポール法人Wellesta Holdings Pte. Ltd.(Wellesta)の株式およびコンバーティブル・ボンド(転換社債型新株予約権付社債)を取得するために三井物産(株)が設立した特別目的会社であるシンガポール法人MJ Pharma Pte. Ltd.に出資しました。

Wellestaは、2019年に設立されたスタートアップ企業であり、主にアジアにおいて医薬品および医療機器の販売・マーケティング事業を行っています。

三井物産は、同社が筆頭株主として出資参画するアジア最大級の民間病院グループであるIHH Healthcare Berhadを中核として、アジアにおけるヘルスケア事業に取り組んでいます。こうした中、三井物産はWellestaへの出資等を通じて、医薬品および医療機器へのアクセスルートを確保し、同社のヘルスケアビジネスのバリューチェーンを強化することを企図しています。

また、アジアにおいては、先進国で承認済みの医薬品や医療機器が国内で未承認のため使用できない、いわゆるドラッグ・ラグやデバイス・ラグが社会課題となっています。Wellestaは各国での優れた医薬品等の提供を企業理念の一つとして掲げており、Wellestaの実施する医薬品および医療機器の販売・マーケティング事業は、ドラッグ・ラグ等の社会課題の解決にもつながるものです。

JBICによるWellestaへの出資等は、こうした三井物産の海外事業展開や社会課題解決を支援するものであり、日本の産業の国際競争力の維持および向上に貢献するものです。

北部ヨーロッパ地域のスタートアップ企業に投資を行うファンドに出資

サステナビリティ×デジタル分野で世界をリードする北部ヨーロッパ地域でのファンド出資を通じて日本企業の国際競争力の向上を支援
ファンドLP総会の様子の画像ファンドLP総会の様子

2023年3月、JBICは、ルクセンブルク国籍のNordicNinja Fund II SCSp(NordicNinja II)に出資しました。

NordicNinja IIは、JBIC IG等により設立され、主に北部ヨーロッパ地域(英国、アイルランド、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、エストニア、ラトビア、リトアニアの合計13カ国からなる地域)において、サステナビリティ×デジタル分野のスタートアップを投資対象とするベンチャーキャピタルです。北欧・バルト地域のスタートアップ企業を投資対象として2019年に設立され、JBICが出資を行ったJB Nordic Fund I SCSpの後続ファンドとなります。JBICの他、イーレックス(株)、オムロン(株)、(株)キューデン・インターナショナル、(株)きらぼし銀行、(株)コーセー、東京ガス(株)(同社子会社を通じて投資)、日揮ホールディングス(株)、日立造船(株)、本田技研工業(株)、KDDI(株)、SOMPO Light Vortex(株)が出資を行いました。

北部ヨーロッパ地域は、SDGsや気候変動に対する国民意識が高く、サステナブルな社会の構築やサーキュラーエコノミーの実現に向けた動きが活発化している地域であり、近年はサステナビリティ領域で世界をリードするスタートアップが多岐にわたる産業で多数誕生しています。また、同地域においてはユニコーン企業の出身者を筆頭に経験豊かな起業家がその知見・資金を次世代の起業家へ伝達する循環が生まれていること等を背景に、企業価値の高いスタートアップが数多く生まれるエコシステムが構築されています。

NordicNinja IIは、こういった北部ヨーロッパ地域におけるスタートアップ企業と、戦略投資家である日本企業との事業提携や資本提携等を促進することで、日本企業のSX等を戦略面から支援するものです。JBICは、NordicNinja IIへの出資を通じて日本企業の国際競争力の維持および向上に貢献していきます。

中東欧地域のスタートアップ企業に投資を行うファンドに出資

欧州における次なるイノベーションハブである中東欧地域でのファンド出資を通じて日本企業の国際競争力の向上を支援
ファンドクロージングイベントの様子の画像ファンドクロージングイベントの様子

2023年5月、JBICは、ルクセンブルク国籍のff Red & Whiteに出資しました。

ff Red & Whiteは、主に中東欧地域(ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ルーマニア、ドイツ、オーストリアの合計7カ国からなる地域)において、自動化・遠隔化・省力化技術等に貢献するスタートアップを投資対象とするベンチャーキャピタルです。JBIC IGが、米国およびポーランドにおいてファンド組成実績のあるff Venture Capitalと共同で設立・運営を行います。第1クロージング時点において、JBICの他、双日(株)、日揮ホールディングス(株)、DMG森精機(株)、KDDI(株)、SBI ホールディングス(株)(同社子会社を通じて投資)が出資を行いました。

中東欧地域は、数学や情報工学に強い工科大学等出身の優秀なソフトウェアエンジニアが多数存在するため、複数の大手テック企業が研究開発拠点を開設し、先端技術の開発を進めてきました。直近では、これら大手テック企業で経験を積んだエンジニアたちが自ら起業する流れが生まれています。また、同地域は世界有数の製造業大国であるドイツを擁していることもあり、産業オートメーション化に関する技術も発展しています。こうした背景から、産業や企業活動における自動化・遠隔化・省力化といったDX分野に貢献する有力なスタートアップが勃興しはじめています。

ff Red & Whiteは、こうした中東欧地域におけるスタートアップ企業と、戦略投資家である日本企業との事業提携や資本提携等を促進することで、日本企業のDXを戦略面から支援するものです。JBICは、ff Red & Whiteへの出資を通じて日本企業の国際競争力の維持および向上に貢献していきます。

出資による支援実績

JBICは、これまで「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(2013年1月11日閣議決定)を踏まえ、2013年2月に創設された「海外展開支援出資ファシリティ」の下、JBICの出資機能を活用したリスクマネー供給を通じ、日本企業の海外における経済活動のさらなる拡大やグローバル経済の成長力の取り込みに向けた取り組みを支援してきました。本ファシリティにおける実績は、2023年6月末時点で39件、約3,119億円となりました。

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