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エクイティファイナンス部門

事業環境と重点課題

日本の産業の国際競争力の維持および向上

日本政府が2022年6月に策定した「経済財政運営と改革の基本方針2022」において、経済安全保障やエネルギー安全保障の強化、企業の海外展開の促進を通じたコロナ後の世界での成長力強化等が謳われ、デジタル化、サプライチェーンの強靱化、質の高いインフラ、環境保全等の分野での取り組みが掲げられています。

また、日本企業による海外市場の獲得・需要取り込みを目的としたM&Aは、日本の少子高齢化や労働人口減少といった構造的な課題を背景に、その重要性はますます増大しています。熾烈な海外市場の獲得競争にさらされる中、日本企業がスピード感を持った成長を実現していく上で、海外M&Aは重要な選択肢の一つとして定着しており、今後も日本企業のM&Aニーズに対応した資金供給を継続することが重要です。

JBICとしても、直接出資およびJBIC IGの機能も活用したファンド向け出資を通じて、新型コロナウイルス感染症拡大によるサプライチェーンの再構築、脱炭素社会に向けた事業展開や、M&Aの支援を行っていきます。

株式会社JBIC IG Partners(JBIC IG)概要

JBIC IGは、JBICと(株)経営共創基盤(IGPI)が2017年6月に設立した投資アドバイザリー会社です。日本の政策金融機関であるJBICの国際金融に関する知見と、IGPIの長期的・持続的な企業価値・事業価値の向上を目的としたハンズオン型成長支援および投資事業に関する知見を組み合わせ、海外における事業機会を開拓し、規律ある投資を通じて、日本の産業界と投資家に長期的・持続的な価値を提供することを目的とした会社です。

JBIC IG Partnersとは
JBIC IG Partnersは、JBICとIGPIが設立した投資アドバイザリー会社です。

JBIC IG Partnersの概要図

JBIC IGのビジネスモデル

JBIC IGは、海外のパートナーと連携し、組成するファンドに対し投資助言を行うことを通じ、海外企業に出資を行っています。日本企業との共同投資や、日本企業と海外企業の橋渡しとしての役割を企図しています。

代表的な取り組みとして、2019年1月にバルト地域最大のファンドマネージャーであるASBalt Capとの間でベンチャーキャピタルファンドを創設し、2022年3月末までに計18件の投資を実行しました。その上で、ファンドからの投資先企業と日本企業とを引き合わせ、協業を促進する活動を展開しています。今後も、新たなファンドの組成を通じ、日本の産業界に付加価値を提供していきます。

JBIC IG Partnersの投資ストラクチャー概要
JBIC IGグループとして、海外のパートナーと連携し、組成する海外投資ファンドを通じて、海外企業に出資を行っていきます。

JBIC IG Partnersの投資ストラクチャー概要図

JBICの取り組み

JBICでは、脱炭素社会の実現に向けた事業やファンドに出資することで地球規模の社会課題に貢献することを目指しています。また、ベンチャーキャピタルを活用するなど海外の先進的かつ独自技術を獲得し日本企業の国際競争力向上を支援しています。2021年度の当部門における主要な取り組み実績は以下のとおりです。

JBICの出資機能の強化

全世界の水素関連事業を投資対象とするフランスのファンドに出資

水素バリューチェーンの構築を通じた脱炭素社会の実現に貢献
本ファンドからの投資対象プロジェクトのイメージ画像本ファンドからの投資対象プロジェクト(イメージ)

JBICは、水素製造事業、水素ステーション事業を始めとする全世界の水素関連事業を投資対象とするフランスのファンドClean H2 Infra Fund S.L.P.(以下本ファンド)に出資しました。本ファンドは、EUタクソノミー規則の「気候変動の緩和」目標に合致する水素関連事業に投資する方針であり、欧州連合のサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)第9条に基づくサステナブルな投資目的を持つファンドです。

近年、多くの国・地域が水素を脱炭素化に必要不可欠なエネルギー源として位置付けており、水素関連事業における資金需要は増加しています。本ファンドは、水素関連セクターにおけるグローバルな民間企業が投資家として参画する世界最大規模の水素関連ファンドであり、水素の社会実装を加速化させるため民間・公的資金の動員の促進を目指しています。本件は地球環境保全業務(GREEN)に基づく出資案件であり、本ファンドによる取り組みを通じて、温室効果ガスの削減に貢献しています。

水素は、エネルギーとして使用するときにCO2を排出しない次世代エネルギーとして、注目を集めています。日本政府は、2017年12月に発表した「水素基本戦略」や2020年12月に策定(2021年6月改訂)した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、水素の社会実装における国際連携の必要性を掲げています。本ファンドは、こうした日本政府の水素関連の施策にも合致するものです。

日本企業と共同で英国法人Alloyed Limitedに出資

海外の独自技術等の獲得で日本企業の海外展開を支援
製品サンプル例の画像製品サンプル例

2021年11月、JBICは、2017年に設立された英国オックスフォード大学発のスタートアップ企業Alloyed Limited(Alloyed)にJX金属株式会社と共同で出資しました。Alloyedは、オックスフォード大学の20年以上の合金研究を元にした独自の合金設計のシミュレーション技術や、金属3Dプリンター装置で製品製造を行うためのソフトウェアに関する独自の開発技術を有しており、これらの技術を活用した合金設計および合金製品製造事業を展開しています。

JX金属は、ドイツ連邦共和国法人TANIOBIS GmbHを2018年に買収しており、同社はタンタル・ニオブ製品(高純度金属粉)を開発・製造しています。当該製品をAlloyedの設計・製造する合金の材料として供給することや、Alloyedとの新合金の共同開発等を通じた事業提携によりシナジーを発揮し、JX金属グループとしてグローバルな事業展開を促進することを目指しています。JBICによるAlloyedへの出資は、こうしたJX金属の海外事業展開を支援するものであり、日本の産業の国際競争力の維持および向上に貢献しています。

タンタルやニオブを含むレアメタルについては、今後欧州、中国や新興国との間で資源獲得競争の激化が見込まれる中、日本政府は、2020年3月に策定した「新国際資源戦略」において、サプライチェーン強化に向けた国際協力の推進を掲げています。本件出資は、こうした日本政府の施策にも沿うものです。

出資による海外の先進的な技術等の獲得に向けた取り組み

ベンチャーキャピタルファンドを活用して日本企業の国際競争力の向上を支援
Geodesic主催のフォ―ラムの様子の画像Geodesic主催のフォ―ラムの様子

2021年6月、JBICは、米国シリコンバレーを中心とした先端技術を有する企業を投資対象とするベンチャーキャピタルファンドGeodesic Capital Fund II, L.P.(本ファンド)に出資しました。なお、JBICは2018年3月にGeodesic Capital Fund I-S, L.P.と出資契約を締結しており、本出資は同ファンドに続く第2号案件となります。

本ファンドには、JBICのほか、SOMPOホールディングス(株)、(株)三井住友銀行、三菱商事(株)等が出資参画しています。これらの企業においては、外部リソースの活用と自社が持つ技術・経験の組み合わせにより新たな付加価値創造や既存業務の効率化を行うオープン・イノベーションが推進されており、その一環として、デジタルトランスフォーメーション(DX)に係る取り組みも進められています。

本ファンドは、米国シリコンバレー等の先端技術を有する企業向け投資を行うほか、本ファンドの戦略投資家である日本企業と先端技術を有する企業との事業提携や資本提携を促進する戦略支援サービスを提供するものであり、本出資は日本企業の国際競争力の維持および向上に貢献しています。

開発途上国の再生可能エネルギー発電事業等を投資対象とするファンドに出資

他国政府機関等との連携を通じた民間資金動員の推進
本ファンドからの投資対象プロジェクトのイメージ画像本ファンドからの投資対象プロジェクト(イメージ)

JBICは、米国を本拠地とする資産運用会社であるBlackRock, Inc.(ブラックロック)がその子会社を通じて組成・運用する、開発途上国の再生可能エネルギー発電事業等に投資するファンドClimate Finance Partnership Fund SCSp(以下本ファンド)に出資しました。

近年、OECD諸国における再生可能エネルギー発電事業等への投資に注力してきたブラックロックにとって、開発途上国向けの類似ファンドの組成・運用は初めての取り組みとなり、JBICのほか、仏開発庁および独復興金融公庫等の他国政府機関等が本ファンドに出資参画しています。

現状、開発途上国へのインフラ投資は、政情や規制、マクロ経済の安定性等の観点から相対的にリスクが高いことを背景に限定的です。本ファンドにおいては、JBICを含む政府機関等と民間機関投資家の間でリスク・リターンを適切に配分するとともに、各政府機関が有する開発途上国のインフラに係る知見を活用することで、民間資金動員を促進しており、機関投資家からは第一生命保険(株)および(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ等が民間機関投資家として参画しています。

本件は、地球環境保全業務(GREEN)に基づく出資案件であり、本ファンドを通じた再生可能エネルギー発電事業等への投資を通じ、環境や社会に測定可能かつポジティブなインパクトを与えることで、国連による持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しています。日本政府は、2016年5月の閣議決定に基づきSDGs推進本部を設置して以降、国内実施と国際協力の両面で取り組みを進めており、本ファンドは政府の方針に合致するものです。

出資による支援実績

JBICは、これまで「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(2013年1月11日閣議決定)を踏まえ、2013年2月に創設された「海外展開支援出資ファシリティ」の下、JBICの出資機能を活用したリスクマネー供給を通じ、日本企業の海外における経済活動のさらなる拡大やグローバル経済の成長力の取り込みに向けた取り組みを支援してきました。本ファシリティにおける実績は、2022年6月末時点で約2,941億円となりました。

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