地球環境保全業務の下でのブラジル国立経済社会開発銀行に対するクレジットラインの設定
ブラジル連邦共和国における再生可能エネルギー事業を支援

• 地域: 中南米
• 環境
• 事業開発等金融

1. 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁：渡辺　博史)は、27日（現地時間）、ブラジル連邦共和国（以下「ブラジル」）で開催されていた米州開発銀行年次総会の機会を捉え、ブラジル国立経済社会開発銀行（Banco Nacional de Desenvolvimento Econômico e Social、以下「BNDES」）との間で、総額3億米ドル（うちJBIC融資分1.5億米ドル）を限度とするクレジットライン（事業開発等金融に基づく与信枠）（以下「本クレジットライン」）設定に係る貸付契約を締結しました。本件は、株式会社みずほ銀行（幹事行、以下「みずほ」）との協調融資によるものであり、みずほの融資部分の一部を、JBICが保証します。
    
2. 本クレジットラインは、地球環境保全業務（通称「GREEN」）^*1の一環として、ブラジルにおける風力発電事業やバイオマス発電事業等の再生可能エネルギーを利用する環境関連事業に必要な資金をBNDESを通じて融資するものであり、2011年3月の同行向け融資^*2に次ぐものです。
    
3. BNDESは、ブラジルにおいて長期事業資金の供与を担う唯一の政府系金融機関であり、ブラジル経済の持続可能な発展の支援をそのミッションに掲げ、再生可能エネルギーを利用する環境関連事業を積極的に支援しています。JBICとBNDESはこれまで、ブラジル連邦共和国の産業投資、輸出振興、インフラ整備事業等に対する融資や技術協力等を通じて約50年にわたり緊密な協力関係を構築しています。
    
4. また、ブラジル政府は、温室効果ガスの排出削減計画を発表しており、中長期環境政策の中心として再生可能エネルギーの導入促進を掲げています。こうした中、本件はブラジルにおける温室効果ガス排出削減に寄与することが期待されるとともに、国際的に高く評価される日本の先進的な環境技術が同国に普及する機会を提供することも期待されます。これは、日本政府の掲げる「ACE: Actions for Cool Earth」（攻めの地球温暖化外交戦略）にも合致するものです。
    
5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした海外の政府系金融機関などとも連携しつつ、様々な金融手法を活用した案件形成や、リスクテイク機能等を通じ、地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していきます。

注釈

1. *1 2010年4月1日付お知らせをご参照下さい。
2. *2 2011年3月28日付お知らせをご参照下さい。