- 地域: アフリカ
- その他
- 事業開発等金融
- 保証
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本件は、JBICの「サムライ債発行支援ファシリティ(Guarantee and Acquisition toward Tokyo market Enhancement(GATE))」*3に基づき、サブサハラ・アフリカ地域の国が発行するサムライ債に対してJBICが初めて保証を行うものです。
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コートジボワール政府は、2021年7月にCôte d’Ivoire Sustainable Bond Framework(以下「サステナブルボンドフレームワーク」)を策定し、2023年9月に同フレームワークを更新しています。サステナブルボンドフレームワークは、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)やソーシャルボンド原則(SBP)等に準拠したものであり、今回コートジボワール政府が発行するサステナビリティボンドは、同フレームワークに基づくものです。
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コートジボワール政府は、パリ協定に基づく気候変動対策計画である「Nationally Determined Contributions(NDC)」において、2030年時点での温室効果ガス(GHG)排出量の30.41%削減(BaU*4比)を目標に設定しており、また、2021 年に同国政府が発表した「国家開発計画 (Plans Nationaux de Développement 2021-2025)」では、包摂的な成長と地域間格差の是正、交通・通信・水道等の基礎インフラの整備、森林保護や再生可能エネルギーの導入等の気候変動と環境保全等の社会課題解決を方針として掲げています。本サステナビリティボンドによる調達資金は、コートジボワールの社会課題解決に資するサステナブルボンドフレームワーク上の適格支出に充当される見込みです。
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JBICとコートジボワール政府は、2022年8月に業務協力協定*5、2024年12月にコートジボワールが実施する脱炭素関連事業等の支援促進に関する覚書*6、2025年5月に地球環境保全業務の下でクレジットライン設定のための一般協定*7を締結し、関係を強化しています。本サステナビリティボンド発行支援は、コートジボワールにおける社会的課題の解決への貢献を通じた同政府とのさらなる関係強化に資するものです。また今回、JBICの保証による信用補完を通じてコートジボワール政府の東京市場でのサムライ債発行を支援することは、日本の投資家に幅広い投資機会を提供し、我が国資本市場の競争力の維持・向上に貢献するもので、コートジボワール政府にとっても資金調達先の多様化につながるものです。
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JBICは、今後もGATEを活用し、東京市場での諸外国政府および政府機関のサムライ債の発行を支援していくとともに、日本と関係国との経済関係の一層の深化・発展に貢献していきます。
注釈
- *1
サムライ債は、外国の国や企業といった外国の発行体が日本国内市場で発行する円建て債券のことです。
- *2
サステナビリティボンドとは、ソーシャルプロジェクトおよびグリーンプロジェクト双方に資金使途が限定された債券で、ESG投資(環境、社会、ガバナンスに配慮した投資)に含まれるものです。
- *3
2010年4月15日付プレスリリースをご参照ください。
- *4
Business as Usualの略:何も対策をせず現状を維持した場合を指します。
- *5
2022年8月29日付プレスリリースをご参照ください。
- *6
2024年12月24日付プレスリリースをご参照ください。
- *7
2025年5月30日付プレスリリースをご参照ください。