- 地域: 中東
- 資源
- 輸入金融
2013年2月12日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、10日、茂木経済産業大臣のご臨席の下、アブダビ首長国アブダビ国営石油会社(Abu Dhabi National Oil Company、略称:ADNOC)との間で、融資金額21億米ドル限度(JBIC分)の貸付契約に調印しました。本融資は、株式会社三菱東京UFJ銀行(幹事行)、株式会社三井住友銀行及び株式会社みずほコーポレート銀行との協調融資(協調融資総額30億米ドル)によるもので、JBICの「円高対応緊急ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。
- ADNOCはアブダビ首長国政府が100%出資する国営石油会社であり、UAEの石油・ガス生産の大宗を占めるアブダビ首長国において、石油・ガス事業を展開しています。本件は、ADNOCに対し原油・ガス増産事業等に必要な資金を融資するものであり、原油の長期安定確保を目的としたADNOC向け融資は、2007年12月及び2010年11月*2に続き、今回が3回目となります。
- UAEは、日本にとって過去30年間に亘る安定的な原油輸入先国となっていることに加え、アブダビ首長国が利権付与協定に基づく外資系の石油会社の参入を認めていることなど、日本の資源戦略上極めて重要な国です。アブダビ産原油の一部は、アブダビ原油パイプライン(フジャイラ・パイプライン)の開通により、ホルムズ海峡を通過することなく積出可能となっており、地政学的にもアブダビ産原油の戦略的重要性は高まっています。JBICは、2007年4月、2010年11月及び2012年12月にADNOC との間で業務協力協定を締結*3し、ADNOCとの戦略的関係強化を行っており、本融資は、日本のエネルギー資源確保及び安定供給に貢献するとともに、資源戦略上重要なUAEとの関係強化を図るものです。
- JBICは今後も、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業によるエネルギー資源の開発や取得を積極的に支援し、日本のエネルギー安全保障に貢献していきます。
注釈
- *1 2011年9月22日付お知らせ、2012年8月31日付お知らせ及び2012年12月5日付お知らせをご参照下さい。
- *2 2007年12月18日付プレスリリース及び2010年11月4日付プレスリリースをご参照ください。
- *3 2007年5月1日付プレスリリース、2010年11月4日付プレスリリース及び2012年12月11日付プレスリリースをご参照ください。