- 地域: 中東
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、9月30日、アラブ首長国連邦(以下「UAE」)アブダビ首長国(以下「アブダビ」)国営石油会社(Abu Dhabi National Oil Company(略称:ADNOC))との間で、融資金額18億米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社みずほ銀行(幹事行)、香港上海銀行東京支店との協調融資により実施するもので、協調融資総額は30億米ドルです。
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また、本融資に合わせ、JBICは、UAE・アブダビで開催された国際エネルギー産業展示会であるAbu Dhabi International Petroleum Exhibition and Conference 2025(ADIPEC 2025)の機会を捉え、11月4日、ADNOCとの間でADNOCグループとのグローバルかつエネルギーバリューチェーン広範にわたる包括的・戦略的パートナーシップのさらなる強化を目的とした覚書を締結しました。
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ADNOCはUAE・アブダビ政府が100%出資する国営石油会社です。本融資は、日本企業が原油を長期かつ安定的に輸入するために必要な資金をADNOCに融資するものであり、このような原油の長期安定的確保を目的としたADNOC向け融資は、今回で7回目*1 となります。アブダビは、過去40年以上にわたる安定的な原油輸入先であり、また利権契約に基づき外資の資源開発事業への参入を認めるなど、日本の資源戦略上、重要な首長国です。JBICはこれまでADNOCとの間で、石油・ガス分野や脱炭素・エネルギートランジション分野における覚書を更新しながら、その関係を強化し、2024年7月にはADNOCに対して地球環境保全業務(通称「GREEN」)*2の下でのクレジットライン設定のための一般協定を締結しました*3。今回の覚書では、ADNOCグループとの一層の連携強化に焦点をあて、こうした分野におけるADNOCグループと日本企業による協業を促進することを主な目的としています。
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今回の融資および覚書は、JBICとADNOCの重層的な協力関係をさらに発展させるものであり、ADNOCグループと日本企業によるグローバルかつ水素・アンモニア・化学品等の下流産業を含むエネルギーバリューチェーン広範にわたる分野における案件形成を含め、資源エネルギー政策上重要なUAE・アブダビとの関係強化に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、さまざまな金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業によるエネルギー資源の開発や取得を支援し、日本のエネルギー安定供給確保を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
- *2
2018年7月2日付お知らせをご参照ください。
- *3
2024年7月4日付プレスリリースをご参照ください。





