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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:天川 和彦)は、本日、2026年度第1四半期(4~6月)の業務概況について、以下のとおり公表しました。なお、金融目的別の承諾額等については、別添資料をご参照ください。
Ⅰ.出融資・保証業務
1.承諾状況
2026年度第1四半期の出融資・保証承諾は、計33件、約7,249億円となりました。2026年度第1四半期の主な取り組みは以下をご覧ください。
主な取り組み
2.実行・回収・残高状況
2026年度第1四半期の実行額は約5,862億円、回収額は約6,224億円であり、その結果、同期末残高は、出融資計約16兆2,181億円、保証約1兆4,374億円、合計約17兆6,555億円となりました。
Ⅱ.主な取り組み
1.持続可能な未来の実現
JBICは、さまざまなステークホルダーと共に、世界共通の課題であるカーボンニュートラルの達成やホスト国の抱える社会課題の解決を通じ、持続可能な未来を実現することに貢献しています。
(1)カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献
- 地球環境保全業務の下でのインド国営送電会社Power Grid Corporation of India Limitedに対する融資(JBIC融資額:480億円)
本融資は、インドにおける送電インフラ整備を支援するものであり、同国の脱炭素化や電力供給の安定化に貢献します。加えて、本件は、アジアにおけるエネルギー供給体制の強化および多様化に寄与するものです。 - 地球環境保全業務の下でのトルコ開発投資銀行に対する第5次クレジットラインの設定(JBIC融資額:175百万米ドル)およびトルコ産業開発銀行に対する第4次クレジットラインの設定 (JBIC融資額:175百万米ドル)
両クレジットラインは、トルコにおける再生可能エネルギー、省エネルギー等の環境関連事業への資金供給を支援するものであり、同国の脱炭素化の推進および持続可能な経済発展に貢献するものです。
(2)ホスト国との協働による社会課題解決への貢献
- 地球環境保全業務の下でのベナン政府に対する融資(JBIC融資額:約24百万ユーロ)
本融資は、ベナンの太陽光発電施設における蓄電池の設置等に必要な資金を融資するものであり、同国の環境・社会課題の解決に貢献するとともに、日本とベナンとの関係強化にも資するものです。
2.我が国産業の強靱化と創造的変革の支援
JBICは、エネルギー安全保障やサプライチェーン再構築などによる経済安全保障の確保、スタートアップを含む革新的技術・新事業の展開、中堅・中小企業の海外展開への支援を通じ、我が国産業の強靱化と創造的変革に貢献しています。
(1)我が国の国益に資する戦略的なバリューチェーン/サプライチェーン強靱化
- いすゞ自動車株式会社の米国法人が実施する中型・小型トラックの製造事業に対する融資 (JBIC融資額:約169百万米ドル)
本融資は、日本企業による北米における商用車事業の展開を支援するものであり、自動車産業における国際競争力の維持・向上およびサプライチェーン強靱化に貢献するものです。 - 株式会社トクヤマのマレーシア法人が実施する半導体用多結晶シリコンの製造・販売事業に対する融資 (JBIC融資額:約54百万米ドル)
本融資は、半導体の重要材料である多結晶シリコンの安定供給に寄与するものであり、日本の半導体関連産業のサプライチェーン強靱化と国際競争力の維持・向上に貢献するものです。 - 住友商事株式会社および三井住友ファイナンス&リース株式会社傘下の航空機リース会社SMBC Aviation Capital Limitedによる米国航空機リース会社Air Lease Corporationの買収資金を融資 (JBIC融資額:約1,482百万米ドル(2案件合計))
本融資は、日本企業による海外M&Aを支援することを通じて、航空機リース事業における国際競争力の向上および関連産業のバリューチェーン強化に貢献するものです。
(2)革新的技術・事業の展開支援
JBICは、スタートアップ向け支援に関して、2024年10月にスタートアップ投資体制を強化することを目的に「スタートアップ投資戦略」*1 を策定しています。2026年度第1四半期における支援実績は以下のとおりです。
- アナウト株式会社(手術支援AIシステムの開発・販売事業を行うスタートアップ)向け出資
支援対象となるアナウト株式会社は、AIを活用した手術支援システムの開発・販売を行う日本のスタートアップ企業です。本出資は、同社の事業拡大の支援を通じて、日本発の革新的技術の社会実装および国際展開を後押しし、日本の産業競争力の向上と医療分野における社会課題の解決に貢献するものです。
(3) グローバルに活躍する中堅・中小企業の海外展開支援
- 日本の中堅・中小企業の海外事業展開支援を目的として、計9件、約57億円の融資・保証承諾を行いました。
- 個別案件の例:タイにおいて日本企業が実施する自動車部品の製造・販売事業に対する融資(JBIC融資額:35百万タイ・バーツ)
本融資は、日本の中堅・中小企業の海外事業展開支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上および自動車産業における日本企業のサプライチェーン強靱化に貢献します。
3. 日米戦略的投資イニシアティブに基づく取組
JBICは、2025年9月に日米政府により発表された戦略的投資に関する了解覚書にもとづく「戦略的投資イニシアティブ」の下、エネルギー安全保障や重要産業に係る投資を支援しています。2026年度第1四半期における支援実績は以下のとおりです。
- 米国における合成ダイヤモンド製造・販売プロジェクトに関する出融資 (JBIC融資額:約7百万米ドル)
本プロジェクトの支援対象である工業用の合成ダイヤモンドは、自動車、航空、半導体など幅広い産業における部素材加工に不可欠な物資であり、その安定供給は日米両国の経済安全保障・サプライチェーンの強靱化の観点から重要となっています。 - 米国における原油輸送積出インフラプロジェクトに関する出融資 (JBIC融資額:約104百万米ドル)
本プロジェクトは、テキサス州沖の深水域に、超大型原油タンカーを直接係留・積載可能な原油輸出ターミナルを整備します。米国産原油の市場アクセス向上を通じて、日本を含むアジアの供給源多様化や需給緩和、サプライチェーン強靱化に寄与するほか、関連機器の納入において日本企業の参画や技術活用機会の創出が期待されます。 - 米国におけるガス火力発電プロジェクトに関する出融資 (JBIC融資額:約630百万米ドル)
本プロジェクトでは、データセンターの開発と一体となって、ガス火力発電および関連する送電インフラの建設を進めていく予定であり、本出融資は両国の重要インフラ分野におけるサプライチェーン強靱化に寄与するものです。
4.「日本戦略投資ファシリティ」について
- JBICは、2025年10月に「日本戦略投資ファシリティ 」*2を創設し、経済・国家安全保障上の重要な分野における、日本企業の海外展開等を支援することで、日本および投資先国が共に利益を得られる、強靱なサプライチェーンの構築を目指しています。
- 2026年度第1四半期の日本戦略投資ファシリティの融資・保証承諾実績は計31件、約7,236億円となりました。
- なお、2026年5月には、現在の中東情勢の影響を踏まえ、エネルギーや重要物資のサプライチェーンの強靱化等に資する案件を支援することを目的として、同ファシリティの下で、「POWERR Asia FASTウインドウ」を創設・開始しています。
注釈
- *1
JBICのHPにおける「スタートアップ投資」のご案内をご参照ください。
- *2
2025年10月1日付お知らせをご参照ください。





